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将来に希望を持てず貧困に耐える人に有効な手立てを考えて欲しい

太陽の恵み、私の分は希望者に差し上げたいと思いますのでお申し出下さいw

さて、……

やや旧聞に属するけれど、秋葉原無差別殺傷事件の犯人に対し、7月26日に死刑が執行された。

事件発生当時には、このようなことが本当に起こるのか? とかなり驚いたことを記憶している。そして、死刑執行については「なぜ今? もしかして安倍元首相狙撃事件の影響か?」という疑問を率直に感じた。

安倍元首相を狙撃した犯人は、月収20万円程度、家賃3万円だとのこと。仕送り8万円、家賃2万円だった自分の学生時代よりも裕福ではあるが、学生と社会人の比較はナンセンスだろう。

この収入だと、生活は結構厳しかったとは思う。家族とは絶縁状態で、未来に目を向けたくても交際するお金に事欠く状態。結婚に踏み切るためのお金を貯めるのも難しい。明るい未来展望は全く持ちにくい。

この先、生きていっても最後は孤独死するだけという暗澹たる思いと、こうなったのは誰のせいなのかという犯人捜しの堂々巡りが胸の中に渦巻いていたことは容易に想像できる。

過去の京都アニメーション放火犯、先日死刑が執行された秋葉原通り魔犯も近い年代。誕生日までは調べていないが、今年度に書かれた記事から拾うと犯人の年齢は京アニ事件が44歳、安倍元首相狙撃犯が41歳、死刑になった秋葉原通り魔犯が39歳。

彼らに共通するのは、就職氷河期が一番厳しかった頃に世に出た点である。

「何を言っている。同世代でまともに生活している人間の方が多いだろう」というのはご指摘の通り。でも、一線を越えてしまう人は現実にいる。そういう人から見れば、人としての一線を越えるハードルは私達がこれまで生きてきた世界感からは想像できないほど低いと考えるべきだろう。

そして、まだ剣ヶ峰に立つまでには至っていないものの、他にもハードルが低い人が何とか表に出ることなく世の中に潜在している、言い換えればいつ発現するか分からないリスクとして存在していることも意識すべきだろう。

この手の犯罪は、攻撃される側には理由も身に覚えもないものであり、自衛には限界がある。結局は治安維持のためのコスト増を国が税金から払うことに繋がるが、それは皆が望むことではないはず。

この状況は、就職氷河期世代に手を差し伸べなかった政治の貧困にも責任の一端があると言わざるを得ない。

我々が今できることは、同じように銃を自宅で自作する人がいて、その人の技術不足が原因で暴発、その巻き添えになることを避けるための神頼みだけ、というのは冗談が過ぎる。

思い詰めた人間の心にちょっとした安らぎを与えるものの1つとして「美味しいもの」はあると思っている。日本の多くの食べ物が、数百円でもそこそこ美味しいという事実が、犯罪の最後の抑止力になっているのであれば、ありがたいけれど悲しい。

お読み頂き、ありがとうございました。

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