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いきなりクロークを依頼された際の体験記

老骨と筋肉痛に鞭打って、今日もチョコザップに行ってきました。筋肉は裏切らない、されど筋肉痛からは寝返らせたいの一心です。結果は、明朝に出るでしょう。

さて、……

実はあるイベントがあって、私はそのクローク係を務めることとなった。クロークをご存知ない方は少ないと思うけれど、念のため申し上げると携帯品やコート類の一時預かりのことである。

あなたもこれまでの人生で、観劇やコンサート、結婚式に行ったことがあると思う。その際に会場となった劇場やホール、ホテル等で荷物やコートを預けた経験はないだろうか。クロークとは、そういった場所である。

基本的な業務は、来客からものを預かり、預かり札を渡す。その後はその来客の請求に基づき札番号に対応するものを預かり札と引き換えでお返しする。それだけである。

でも、これもいざやってみると結構奥深い。預かったものにクリップをつけて同じ番号の札を渡すのだけど、預かったものについては、棚のスペースも限られており、ある程度コンパクトに纏めなければならない。

更に、番号順にきれいに並べておかないと、お返しする時にまごつく原因となる。「何番台はこの棚の上から2段目」というようにしておき、ある程度は記憶しておかないと、返却時に速やかにものにたどり着かない。

また、人によっては帰省のついでか? と思うようなキャスター付きのスーツケースを持参してくる人もいる。これは棚に入らないので、別途置き場所を決めて他の人と情報共有する必要がある。

ちなみに、コートと荷物を両方預けられた場合にどうするか。コート掛けはもちろんあるのだけど、荷物と別に置いておくと混乱するので、荷物のところに一緒に置いた方が効率的である。

言い換えると、コート掛けはコート単体で預ける人のもののみを掛けておくスペースとした方が、返却時の混乱を防ぐのに役立つということである。

このようなことも、やりながら学んだこと。今まで預ける側の立場でしかなかったが、逆の立場に回ると見えていなかったものが見えてきて興味深い。

例えば、意外と一度荷物を預けた後に「すいません」と言いつつ出し忘れの荷物を取り出そうとする人がいることを知った。基本的には預けてすぐのことが多いので、こちらもモノの場所がうっすら記憶にあるため手間はそれほどでもないのだけど、できれば預ける前に確認して欲しいと思う。

なお、預かる側に立つと、預かったコートの質の良し悪しもすぐに分かることも分かった。この手触り、明らかに高いでしょ! と感じたものがいくつかあった。預けた人にマウントする意識などなかったと思うけど、預かる側にその価値を分かる人間がいることは申し上げたい。

なお、女性のものは預けられると結構緊張する。こんなオジさんが触ってよいのかとためらってしまう。でも、これもお役目だと思って割り切ることとした。

預ける方々も、来所されるのは三々五々なのだけど、終わる時は一斉に預けたものの返却要求が来る。かなり大変ではあったものの、何とかこなすことができた。何事も経験である。

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