高校卒業程度認定試験に関わる留意事項

既報の通り、今朝は娘と出社した。ただ、通勤電車内での会話はコロナ禍もあり憚られたのでちょっと残念。今生で最初で最後の機会だったかも知れないと思うと、その思いはより強くなる。

さて、……

今回はかなりベタなタイトルである。ただ、恐らくこの先に書くことはあなたが予想した内容ではないだろうと確信している。

高校中退者が年間に3万人もいるらしい。今の若者は一学年で100万人はいないから、この数は無視できない程度には多いと思う。

もちろん、中退した後に通信制など別の学校に入り直して卒業する人もいるだろうから、高校中退のままである人の数とイコールではない。また高等学校卒業程度認定試験(高認)を経て、大学に進む人もいる。

多様なルートが開かれているのは結構なこと。否定するつもりはない。しかし、この試験については、企業側の受け止めも考えた方がよいのでは、と感じる。

履歴書には、基本的に高卒以上の学歴を書くことが多い。小中学校は義務教育なので、敢えて書かなくてもどこかの学校は出ているはずだからである。

ここで、高認という資格を取った人があなたの会社に応募してきたとする。あなたは、その応募者を高卒者として認めるだろうか? 

文部科学省から同等に扱うようにとの声掛けもあり、対応は基本的に会社の考え方次第。しかし、厳密には高認資格保持者の最終学歴は「中学校卒業」となる。

だから、募集要項に「高校卒業者、またはこれと同等の学力を有する者」と書かれていないと応募できないこともあり得る。

そして、高認資格を得て大学に入る人もいるだろう。この場合は最後の大卒或いは大学中退の資格で応募できるから、あまり影響はないのでは? と思われるかも知れない。

ではあなたは、そういう経歴の人について他の人と全く同じように受け止められるだろうか。

外資系或いは海外の企業であれば全く問題ないと思う。しかし、日本の濃密な同調圧力、同一行動志向、出る杭は打たれる社会を考えた場合、どうだろう。 

もっと分かりやすく言えば「この経歴の人を君はなぜ採用したのか?」との問いについて、説明仕切らなければならないのである。

一般的な経路をたどった人であっても、会社から見て期待外れであることは一定程度起こる。私自身もその一人だとの自覚はある。人と違う経路の人については、その説明をより求められやすくなる。

良し悪しで考えれば、もちろん良くない。日本の後進性を示す一例であり、当然改めていくべきだと考える。しかし、守旧の人は多いのが実態。

理不尽だけど、選択をする際には考慮しなければならないことだと思う。

お読み頂き、ありがとうございました。

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