義務教育を受けるのも当たり前ではないことを知った
今日は幾分しのぎやすい一日でした。それでも30℃は軽く超えていて、明らかに自分の中の基準がズレてきているのを感じます。
さて、……。
今朝、家を出る前に朝のNHKニュースを観ていたら、夜間中学を取り上げていた。
この内容が意外だった。というのは、登場したのが20代の女性だったからだ。この女性は小学校も通っていないという。学校に通わなかった理由は「複雑な家庭の事情」としか語られていなかったが、平成生まれでもそのようなことがあるのかと驚いた。
夜間中学というと、戦後の混乱期のドサクサで勉強する機会を得られなかったお年寄りのお話だと思っていた。自分の視野の狭さを指摘されたようで、率直に恥ずかしく感じた。
もっとも、中学を卒業していない90万人の9割が80代以上だとか。その点で自分の認識は間違ってはいなかった。しかし、少ないとはいえ若い世代でもそういう人はいるのである。
彼女の母親は私とほぼ同世代だろう。いくら何でもこのような説明をせざるを得ない状況は、義務教育ではあり得ない。誰かに相談もしなかったのか? と少し憤りを感じた。
勉強することが楽しいと笑顔で語るこの女性の将来が明るいものであることを、切に願うばかりである。
放送内容とは離れるが、一方で不登校の子の人数は増加傾向にある。こういう報道を観ると、つい大上段に振りかぶって「学校に行きたくても行けなかった人がいるんだよ」と説教を垂れたくなるけれど、それは何の効果も産まないだろう。
人間を取り巻く環境はまさに一人一人異なる。その環境と本人の受け止めによって考えることは異なるし、今学校に行きたくないという気持ちはまさに心の叫びであるのだから、キチンと受け止めなければならない。それをせずに「べき論」を語るのはNGだと考える。
少し引いて考えれば、学校に行ける環境があるから幸せだというのも短絡的だということ。天涯孤独を嘆く人もいれば、断ち切れない肉親の縁に身もだえる人もいる。受け取り方は人による。一筋縄ではいかないものであることを受容しなければならない。
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