お盆シーズンに海外に旅立つ人の映像を見て思うこと
今日の午後はムッチャ暑かったですねえ。庭の水分もアッと言う間に蒸発して、土が乾いています。でも、明日には雨が降るとの予報もあり、これと天秤にかけて水撒きをやめました。これが正しい判断なのかは明日判明します。
さて、……。
昨日も少し触れたけれど、ここのところのテレビの報道は「海外脱出する人たちの空港カウンターでの長蛇の列」「高速道路の渋滞」「迫り来る台風7号」でほぼ語り尽くせてしまう。
そのこと自体はやむなしだろう。でも、テレビってホンの一断面でしか物事を伝えていないことを強く感じてしまう。
ついこの間まで、電気代の高騰や最低賃金額のアップを取り上げていた。その中では、電気代の負担増を恐れてエアコンを使用しない高齢者やアップしても低収入のままで物価高騰に追いつけない非正規雇用者の生活困窮に対する声を伝えていた。
同じ報道番組の中でこれらが並立することについて、私は率直に「それってどうよ?」と思ってしまう。
かたや楽しい海外旅行や帰省による家族の絆の再構築を取り上げている一方、もう一方では食うや食わずの状況に追い込まれ将来に明るい展望を抱けない人達を取り上げる。
それぞれ日本の一断面を取り上げたものではある。でも、この両者の間には埋めがたい格差の存在を感じる。テレビ局はこのことについて、何ら問題提起をしなくても良いのかという疑問を感じてしまう。
「いやいや、それも自由競争の結果なのだからやむなし」という考え方も成り立つだろう。ただ、日本国憲法では生存権を保障している(25条)。
即ち、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を認めることで、すべての国民が人としての尊厳が保てなくなるような状態に陥ることのないよう、自由競争についても一定の歯止めをかけられることを定めている。
独占禁止法等は、競争における最終的な勝者が市場を独占することで多くの人が損失を被ることのないようにすることを期して制定された。
これはある程度効果はあったが、バブル崩壊・リーマンショックを経た非正規雇用者の増大という状況までにはあまり対処できていない。
生活困窮者は、上記のニュース内容を見てどう思っているだろうか。そんなことを考えてしまう。彼らは、ニュースで取り上げられなくなった後も存在し続けている。このことを意識した番組作りが必要だと感じる。
世の中に無敵の人を増やさない。これは至上命題だと思っているので、申し上げた次第。
お読み頂き、ありがとうございました。
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