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トレンドワードに「阿佐ヶ谷」があった件について

今朝は家の前の路面がしっかり濡れていて、直前まで雨が降っていたことを感じさせました。幸い、その後に雨に見舞われることがなくてホッとしました。

さて、……。

昨日の日曜日、時間は午後2時頃だったと記憶しているが、X(旧Twitter)のトレンドワードに「阿佐ヶ谷」があった。何だろうと思って見てみたら、蓮舫参議院議員の街頭演説が行われていたことが分かった。

一瞬「芸能人の姉妹が何か?」とか「前の日大理事長のちゃんこ屋さんの話か?」と思ったのだけど、取りあえず原因が分かってホッとした。

しかし、本件は公職選挙法129条で禁止されている事前運動にあたるのではないか、との疑念の声が上がっている。

個人的な感覚で恐縮だけど、これは当事者の下心的には真っ白とは言えないだろうけど、法的には真っ黒とは言えない。よって立件にまでは至らない事案だと考える。

もし「東京都知事選挙に立候補予定の」と枕詞を使ったならかなり黒の濃度が上がるのは間違いない。だからこそそういう表現を避けていた。そのあたりのことは、それなりに理解しているのだろう。

そもそも、政治家たるものは自身の思いや考えを有権者に対して伝える必要がある。これをキチンと行わなければ存在意義を問われることに直結すると思っており、むしろやらねばならないことだと認識している。

そのため、特定の選挙に向けたものだと言わない限りは、事前運動には該当しないとされている。

「いやいや、普通に考えて都知事選挙を意識しているでしょ?」というのは分かる。でも腹の中の狙いを口に出さない限り、事前運動の形式要件を満たさない。

「そんなのズルイ!」というのも分かる。でも、法に従うとはこういうことでもある。

なお、これまで書いたことは法の話である。法は最低限の道徳とされるが、それでは道徳的にはどうか。これは少なくとも褒められた話ではないよね、というのが私の感覚。

既に都知事の任期は残り少なく、選挙は必至の情勢。あちらこちらで立候補を表明する者が後を絶たない状態である。

多くの人の意識の中に都知事選挙があるのが実態。そういう状況を巧みに利用した街頭演説。それってどうよ? だと思う。

特に、これまでのスタンスが他者への批判を全面に出すタイプであればこそ、自身の振る舞いが道徳的にどうかについても留意すべきではなかろうか。

以前、以下の記事を書いた。

本件についても、矜持と美学についての問いを発せざるを得ない。そう感じたできごとであった。

お読み頂き、ありがとうございました。

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