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実家の維持①(戻る可能性がないとして…)

認知症が進んでいる母。それでも老人ホームにいる分には、ほとんど生活には困らない。直接、対外的なやりとりをすることがないからだ。

しかしこの状況では、老人ホームを退去して元住んでいた実家に戻るというかすかな可能性も、完全になくなったと考えざるを得ない。最近のできごとを記憶できないとなると、実家での一人暮らしはリスクが高過ぎる。

とりわけ、ガスに火を点けたことを忘れてしまうのであれば、かなり危険である。

実家に戻ることがないならば、実家を保有し続ける必要もなくなったと言える。更には、ほぼ基本料金だけとはいえ毎月掛かる公共料金やNHKの受信料はもちろん、固定資産税や庭の管理費等を負担してまで所有を続けるのは、値上がりが見込めない昨今では経済的にマイナスである。

そもそも必要経費という考え方は、価値を守るために必要だからこそ掛かる経費もやむを得ないというもの。そうであれば、誰も必要としていないものにお金を掛けるのは無駄でやめるべき、という方向に思考が傾く。

人が住まない家屋は、傷みが激しくなる。外は風雨・寒暑に晒されるうえに、部屋の中に光が差し込まず空気がこもったままとなると、屋内もどうしても荒れてくる。

傷むことで価値が下がり、かつ必要経費の名の下にお金だけが出ていく状況は変えなければならない。そう考えるようになった。

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