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同窓会は、懐かしいだけではない

50歳を超えると、同窓会へのお誘いが増える。今まで声が掛かることがなかった属性からも、お誘いのハガキが来たりする。

これは何も私に限った話ではないらしい。個人差はあるが、平均的には子育てが一段落する一方で定年も視野に入ってくる年代であり、それまでの子ども中心の生活を脱して自分の来し方を振り返るようになると、先輩社員から言われたことがある。

ただ、私はこれまで小学校~大学までの間で出会った友達の中で、今後もつき合いたいと思った人達とは、年賀状くらいは交換してつき合いを維持してきた。

そして実際、年に数回だけどそういう高校や大学時代の友人達とは飲み会を設けるようにしてきた。今は新型コロナの関係でそれもできなくなっているが、付き合いが途切れたりはしていない。

となると、何十年も前に卒業と共にお付き合いが途絶えた人達と同窓会で会う意義って何なのだろうと考えてしまう。確かに同じ過去を共有する人達ではある。でも、過去のできごとを振り返ってなぞるだけであれば、一度は懐かしいと思えても、二度目からはマンネリになってしまう。

私は、そもそも人との付き合いは相互の意識レベルが近いから親しくなると考えている。それが元々在学時代から違っていた人と今になって奇跡的に揃う確率は、ほぼゼロと言って良いだろう。

このほか、残念ながら旧友を自らの商売に巻き込もうとする人もいる。或いは「ちょっとお願いが……」と言いつつ後日借金を申し込まれたという人の話も聞く。

そのようなリスクを考えると、私は同窓会に出たいとの意欲がまだ湧かない。残り少なくなってきた人生で、未来を共有できない人とのお付き合いの優先順位は、低くならざるを得ない。

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