誓い
東京へ越してきた。
関東という枠組みを思えば、私は帰ってきたのだろう。
しかし、あまり帰ってきたという感覚はない。
大学4年間、自分の好きなこと以外で関東に近づかなかったこともあるし、茨城の実家にさほど帰らなかったということもあるだろう。
だから、東京はまだ他所様だし、未知の土地にいる気分だ。
大学に進学するときも怖い思いはあった。独り遠くに行くのは怖いものだ。ひとりぼっちじゃ生きられない、なんてわかっているから怖いんだ。知らない土地が、助けてくれるとは思い込めない。
でもどこへ行こうと、一マイルの少し先で、一光年の手前だ。私がこれから行く先はそう遠くじゃない。そう歌ってくれる人がいた。
その人は、「ひとりぼっちは嫌なのに ひとりで行かなきゃ意味がなくて」とも歌ってくれた。
そんな言葉を受けて、私は今ここに立つ。
大学4年間を詰め込んで、会いに行きたい人が、友人がたくさんできた。
そんな彼らと、一緒に何かを作りたい。
誰かと誰かを繋ぐ何かを、共に。
卒業を機に、みんな、いろんなところへ散らばる。でも大丈夫。どこへ行こうと、一マイルの少し先で、一光年の手前だから。
今はひとりぼっちで行くけれど、私は、いつか星を集めて、結んで、星座を描く。
また会いに行くよ
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