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パクスなき世界 成長の女神どこへ―コロナで消えた「平和と秩序」。 9/7

今日はコラムを扱います!

内容

・新型コロナウイルスの危機は格差の拡大や民主主義の動揺といった世界の矛盾をあぶり出した。

・古代ローマ、19世紀の英国、そして20世紀の米国。世界の繁栄をけん引する存在が経済や政治に秩序をもたらし、人々の思想の枠組みまで左右してきた。ローマの女神にちなみ、それぞれの時代の平和と安定を「パクス」と呼ぶ。だが今、成長を紡ぐ女神がいない。

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・パイが増えず、富の再分配が働かない。米国の潜在成長率は金融危機が起きた2008年に戦後初めて1%台に沈み、一定の教育を受けた25~37歳の家計所得は18年に6万2千ドルと89年の水準を4千ドル下回った。「子は親より豊かになる」神話は崩れ、中間層が縮む。

 →Social Mobiityがshrinkingって学部授業の「American Politics」

 で習ったなぁ。 詳細は忘れたけど「Social Mobility」 と

 American Valuesは密接な関係があり、また外部要因の影響もあり 

 American Valuesが今、揺れ動いている。 政治経済をみる時は

 宗教観や歴史観までみる必要がありますね。

・低温経済が世界に広がり、格差への不満をテコに独裁や大衆迎合主義が民主主義をむしばむ。中国やロシアなど強権国家の台頭を許す隙が生じ「パクスなき世界」を混乱が覆う。

 →都市間格差と都市内格差の両方が拡大しており国家間レベルの見方は

  解像度が低いとSaskia Sassenの『The Global city』でありました。

  都市内格差の具体例に近いのは渋谷の宮下公園の再開発ですね。

  あれも「Gentrification」だと思います。

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・経済のデジタル化も「長期停滞」の一因となる

・今秋の上場へ準備する中国の金融会社、アント・グループの企業価値は2000億ドル(約21兆円)と期待され、トヨタ自動車の時価総額に並ぶ。

・10億人超が使う決済アプリ「支付宝(アリペイ)」が価値の源泉だ。
 組織を支えるのは技術者を中心に約1万7千人でトヨタの連結従業員数約36万人を大きく下回る。

・豊かさを生む主役がモノからデータに移り、成長企業も大量の雇用を必要としない。一部の人材に富が集中し、低成長と格差拡大が連鎖する。

・ウイルスは人の交わりを阻み、経済のデジタル化はさらに加速する。身動きできない人々の生活と命を守るため、政府の役割が重みを増した。

 →「個人の力が問われる」と唱える人もいれば「政府の存在が重要だ」

  と主張する人もいるんですね。

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・世界でコロナ対策の財政支出は10兆ドルを超え、国内総生産(GDP)比の規模は金融危機を上回った。

・民間の自由な発想なしに技術革新は生まれず、成長を育む女神の背中はいっそう遠のく。問われるのは技術や制度を磨き直して少しでも生産性を高め、再配分が機能する成長の土台を築くことだ。

・労働時間の半分以上を好きな場所で働ける法律を1月に施行したフィンランド。個々の能力を引き出す社会づくりは、オンラインでの遠隔勤務などコロナ危機への対応を柔軟に進め、労働生産性は約30年間で3倍に高まり、伸び率はG7を上回る。

 →北欧って自然観もジェンダー観も進んでる印象を受けます。しかし、北欧の制度を歴史・思想抜きで日本に輸入してきたら失敗すると思います。バックグランドまで見つめた上で学ぶべきです。

・ノーベル経済学賞受賞者を含む約20人の世界の知性は08年、2年間の経済成長の議論を「公平性と機会の平等は持続的な成長戦略に必須」と結んだ。

感想

・昨今のウイルスは混乱を招いた一方でデジタル化の推進を後押ししてくれたため日本にとっては好機とも見れると感じる。

・このコラムの文章の表現が美しすぎて惚れた笑

 全文よんでほしい笑 

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