幸せな離婚!?

さて、ここまでに、離婚話を持ち出すところから離婚協議、調整、裁判、和解について、ここはこういう感じだよという情報や、重要な点や注意すべき点について記事を書かせていただきました。

今回は、離婚ということについて振り返って、一区切りをつけたいと思います。離婚って良いことなのか、幸せな離婚ってありえるのか、そんなことについてです。

何よりも自分の離婚経験を振り返ってみると、まず、離婚を進めるにあたり、「離婚することはよくない」という価値観は、思いの他、社会に根強い考え方であることを感じました。結婚した3組のうち1組が離婚する時代になっているにもかかわらずです。特に、周囲で離婚のケースがない方はそのような意見のようです。避けられるなら避けるべき、ということまでは、私は同意します。ただ、婚姻生活を続ける方が不幸な場合もあることは間違いありません。離婚するかを悩んでいる人に、安易に一般論として離婚はよくないとは言っていただきたくないなと思っています。個別の事情が多すぎるのが、離婚の問題だからです。

他方、婚姻関係を継続させるのに十分な努力をしたのかについては、離婚しようと思っている方は自問自答した方がよいでしょう。ここは離婚裁判においても論点になるところでもありますが、現実逃避の離婚ではあなたは将来、またどこかで現実逃避を繰り返すからです。現実に向き合って努力を重ねて、その上での判断が離婚ということであれば、それは仕方がないのだと思います。逆に、婚姻を継続することが現実逃避であることもあります。

ただ、離婚をすることで、多かれ少なかれ家族を傷つけることは間違いありません。それを慮って離婚をしないのもその人の判断でしょう。また、いずれは理解してくれるだろうと離婚に踏み切るのもその人の判断でしょう。ただ、家族を傷つける以上、離婚した後には、きちんと幸せになってもらう必要があると思うのです。

このように考えると、離婚という判断に至ってしまった以上、そのような状況下で「理想的な離婚」というものを想定しているみるとしたら、それは、「離婚することで、あなたや家族が長い目でみれば幸せになること」なのではないでしょうか。

離婚は終わりではなく、スタートです。苦労してなんとか離婚できたときには気が緩むかもしれません。丁寧に、人生の次のスタートを切るようにできるとよいと思います。初心忘るべからず、といいます。この機に、初心を書き留めておくこともよいでしょう。

私の記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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