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『新潮45』休刊は本当にヘイトと炎上商法を止めるのか

『新潮45』が休刊になった。

『新潮45』にはわたしも子宮頸がんワクチン問題についての記事を2回書いている。この機会をくれたのは、現編集長で当時編集長になったばかりの若杉良作氏だった。子宮頸がんワクチンの薬害を主張する元教授から、不正な研究発表を「薬害の捏造」と呼んだことに対して名誉棄損の裁判を起こされてからというもの、一般メディアにおけるわたしの執筆の場はなくなっていた。

子宮頸がんワクチン問題に関するわたしの寄稿を2016年12月号の巻頭企画とし、「薬害でっちあげ」というタイトルをつけたのも若杉氏だった。

担当になった編集者は、東大出身の医者の娘で、書籍部からノンフィクションを希望して『新潮45』に来たばかりだった。取材経験がなく、厚労省に行けばたらい回しになり、被害者の会には私がつくった質問のメモをそのままファックスで送りつけ、弁護士に締め上げられて退散してくるありさまだった。そしてある日、編集長がつけたというこのタイトルを申し訳なさそうに伝えてきた。

彼女も必死だったのだろう。タイトルについては編集部が責任を持つ、若杉の週刊新潮は、橋下徹氏の出自の問題を扱った件で訴訟を起こされた週刊誌のうち唯一負けなかった、そのあたりの勘どころは間違いないと言った。 

それにしても「でっちあげ」という言葉は、わたしの記事の趣旨をまったく反映していないばかりか、被害を信じる人の感情を逆なでして煽るようで気が沈んだ。これ以上の訴訟も抱えられない。閉口するわたしに『新潮45』編集部は、「どんなにいい記事でも手に取ってもらわなければ意味がない」「原稿は抑制的なのでタイトルはこのくらいでいい」と食い下がった。

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