見出し画像

「ハイブリット免疫戦略」でパンデミックを終わらせよう

冬本番を前に、コロナの終わりが見えてきた。

WHOによれば日本の新型コロナ感染者は4週連続世界1位、死者は2位だというが、今やこの順位にあまり意味は無い。多くの国が感染の報告義務を停止していることもあり、報告数が流行状況の深刻さを反映していないからだ。

こちらがWHO発表の11月30日付、世界の新型コロナ感染者と死者のグラフだ。波はあるが、パンデミックは確実に収束に向かっている。

マスクをするのに勇気が要る

11月初旬、わたしが講演したスイス・ベルンの学会(写真はベルン。遠くに見えているのはにアルプス)では、初日から学会長と副会長が共に新型コロナに感染するという緊急事態が発生した。代理の理事からその旨の説明と「必要な人は遠慮なく着用してください」とのアナウンスがあり、希望者には受付でFFP2マスクが配布された。日本とは逆に、今のヨーロッパでは1人だけマスクをするのはなかなか勇気がいる

しかし、感染症関係の医師や研究者の集まりだけに、必要なワクチンは皆接種しているものだと互いに考えているのだろう。約200人の参加者は結局、全員ノーマスクのまま。研究発表も「窓を開けて換気」どころか窓のない会場で、ランチや休憩時間にはビュッフェをつまみながらおしゃべりを楽しんだ。もちろん、日本のように使い捨て手袋もアルコール消毒もない。ディナーも、向かい合わせで座る長いテーブルがいくつも並ぶ窓の開かないレストランで肩を触れ合うように座り、飛沫もエアロゾルもどうやっても防ぎようのない環境で食べた。

学会3日目、朝食からディナーまで、わたしのアテンドをしてくれた小児科のドクターにも高熱とひどい風邪症状が現れ、起き上がれない状態になってしまった。

ここから先は

1,780字

¥ 980

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

正しい情報発信を続けていかれるよう、購読・サポートで応援していただけると嬉しいです!