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若い人の新型コロナワクチンの追加接種は危なくもないが「意味がない」

今週の週刊誌は、新潮も文春も反新型コロナワクチンを特集。新潮はこれで5週連続ですが、ついに文春まで――?

週刊新潮の「専門家」はアメリカの権威もワクチンは危ないと言っていると言うが

今日この記事で取り上げたいのは、今週の新潮も日本人の「専門家」という人が触れている、アメリカのワクチン専門家、ポール・オフィット氏が著名な医学誌に先日発表したコメンタリーです。

ポール・オフィット氏はアメリカの予防接種委員会の委員も務め、また、ちまたでは「ワクチン教の教祖」と揶揄されることもあるワクチンの伝道師です。わたしも個人的な付き合いがあり、こちらの『反ワクチン運動の真実』の日本語版の帯書きもしています。

そのオフィット氏が、オミクロン株対応の2価ワクチンの若い年代への追加接種推奨を見直すべきだとするコメンタリーを発表したのです。

ワクチンを重視するアメリカでは、交差接種、同時接種、子どもへの接種、接種期間の短縮など、あらゆる観点から見て世界でもっとも積極的にワクチンを勧めてきましたが、そこに「あのオフィット氏」が一石を投じた形になります。

断っておきますが、新潮に登場する「専門家」という人のオフィット氏のコメンタリーの解釈はどうやったらそんな風に読めるの?というほどの曲解ですが、オフィット氏は追加接種の安全性を否定しているわけでは全くありません。コメンタリーでも、安全性には問題がなかったことにしっかり触れています。

詳しく見ていきましょう。

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