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24時間監視カメラ付、新型コロナなら「軽症でも入院」を検証する

「当然、自宅での隔離だと思っていました。ひとり暮らしで家族にうつす心配もありませんし、熱も下がっていたので」

新型コロナに感染し、都内の病院に入院したという40代の会社員男性はこう話す。男性の症状は、軽い咳と熱だけ。新型コロナの典型的な軽症例だ。

しかし、男性の住む地域では「感染者は全員医療施設に入院」というのが区の方針である。入院する頃には病室内で「筋トレができるほど」にまでに回復していたというが、都内の医療施設にある、監視カメラ付きの病室に入院することになったのだという。

「検査を受けたいなんて言わなければよかった、というのが率直なところです。退屈なだけでなく、貴重な医療資源を無駄にしているという罪悪感も強くて。シャワーは6日間の入院の間、たった1度だけ。毎日、使い捨てのタオルを渡されて体を拭くんですが、その間も監視カメラは24時間回っていました。ぼくは男だからまあいいけど、女性はどうしてるんでしょうね」

病院で受けたのはPCR検査、CT撮影と採血のみで、いずれも異常なし。医師と会ったのは入院時と検査の時の数回で、「お薬、要りますか?出しましょうか?」と聞かれたが、「こちらこそ大した症状もないのに、何の薬を飲む必要があるのかと聞きたかった」という。

「入院施設に移動する際に手配された『民間救急車』がというのが、またすごかった。運転手はマスク、手袋に加え、全身防護服です。近所づきあいはありませんが、同じマンションの人はきっと何事かと思ったでしょう。これが田舎だったら、引っ越しを考えなければならなかったかもしれません」

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