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いちど広がったら消えないワクチンへの不安

ドイツはクリスマスの少し前から、ロックダウンしています。ロックダウン再々延長の決まった会議の行われた3月3日時点でドイツでは122日、すでに1年の約3分の1の時間(こうして数字にするとぐっ、ときます)をロックダウンしていることになります。感染者はロックダウン前と比べると大幅に減りワクチンの接種も進んではいるものの、変異株の割合が増えており、「まだもう少しだけ辛抱を!」というのがドイツの専門家の判断です。

そんな中、日本ではほとんど注目されていませんが、いま欧州で問題になっているのが、英アストラゼネカ社とオックスフォード大学が開発した新型コロナワクチンに対する接種拒否の問題です。

アストラゼネカ製のワクチンは日本にも生産拠点を持ち、承認され次第、速やかに使用していくことが決まっています。接種するワクチンの種類は選べませんが、「アストラ製だったら打たない」という人が出てくれば、日本のパンデミックからの出口戦略にも大きな影響を与えるでしょう。

昨年12月初、イギリスはBrexitを利用して同ワクチンを世界に先駆けて承認。EU諸国より約3週間早く接種を始めています。一方でEUの薬事当局EMA(アメリカのFDA、日本のPMDAに当たる組織)は「効果に関するデータ不十分として」同ワクチンの65歳以上の高齢者への適応(使用を認めること)を見送っていました。

加えて出てきたのが、「アストラゼネカ製ワクチンには重篤な副反応が生じる」との評判です。

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