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この症状が出たら「人食いバクテリア」を疑え!

国立感染症研究所によれば、2023年は「人食いバクテリア」の俗称をもつ劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告数が941人と統計を取り始めて以来、最高の数になりました。劇症型溶血性レンサ球菌感染症の初期症状はかぜによく似ています。どうやって感染を疑えばいいのでしょうか。


50歳未満の死亡率増加

劇症型溶血性レンサ球菌感染症の2023年の届出時死亡例は97例。特に50歳未満において死亡が占める割合が、2018年19.7%、2019年24.1%、2020年12.8%、2021年9.1%、2022年12.1%、2023年1~6月15.4%から、2023年7月以降には30.9%(21例/68例)と増加しました。

増加傾向は2024年に入ってからも続いており、1月第3週(1月15~21日)の報告数は139例と、3カ月連続で100例超。高齢者の死亡例が目立つ一方、1歳、30歳代、40歳代、50歳代にも死亡報告があるそうです。

とはいえ、1年間で1000人以下。大した話ではないと思うかもしれません。しかし、「昨年7月から12月中旬までに報告された50歳未満の患者、65人を調査したところ、21人が死亡していた」というからやはり侮れません。

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