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文系女医の書いて、思うこと【スタンダード】

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2024年6月の記事一覧

独紙も注目!なぜいま日本では「人喰いバクテリア」が増えているのか

独「フランクフルター・アルゲマイン」紙が日本で劇症型溶血性レンサ球菌感染症(通称「人喰いバクテリア」)が増えていることを取り上げたのを受け、友人で同紙の記者のヒナク・ドレンナップが書いた微生物学者アンドレアス・ポドビエルスキー氏の取材記事を許可を得てご紹介します。 オリジナルの記事のリンク(ドイツ語)はこちらです。 「人喰いバクテリアについては」わたしが書いた記事もあるので、よかったら読んでみて下さい。 〇日本では今年、劇症型レンサ球菌感染症、いわゆる「人喰いバクテリア

ニワトコの花の黒パン

ドイツには夏至の前後の短い間、小さな白い花を咲かせるとびきりステキな木がある。 ニワトコ(Hollunder)だ。 日本で言うと沈丁花のような感じだろうか。甘い香りがして見上げると、小さな白い花の房をつけたニワトコの木が立っている。街路や庭、公園はもちろんのこと運河や湖沿いの森にもニワトコは立ち、可憐な花を咲かせる。 実はこのニワトコの花、レモンを浮かべた砂糖水に浸してやるとお酒になる。仕込み水を常温において3日、しゅわしゅわと泡が立ち始める。5日から1週間くらいしたら

歯医者で溺れかけるー「文系女医のリハビリ話」はじめました!

身体にメスを入れられること。その影響は、実際にメスを入れられてみないとわからないこともある。 3月末、顎にできた腫瘍の手術を受けて以降、食べたり話したりに少々支障が出ている。用は足りるが「元通り」とか「気にならない」といったレベルにはほど遠く、思わぬところで足元をすくわれる日々だ。 今回、足元をすくわれたのは歯医者。飴を食べていたら、口の中がじょりじょり言い出した。妙に割れやすい飴だと思ったが、じょりじょりを吐き出してみると飴のかけらと割れた詰め物のセラミックが混在してい

ウワサのハギス

今日は医学も科学も関係ない、スコットランドの「ハギス」という食べ物についての話です。 ハギスについては先日のラジオ「おはよう寺ちゃん」でも触れましたが、音声で説明を聞いてもどんな食べ物なのか想像が難しいのでは?と思い、写真を載せて説明を補足することにしました。この記事のカバー写真の黒いひき肉のように見えるのがハギスです。 ハギスとは羊の肺や肝臓と穀類、スパイスの腸詰で、「ハギスを食べずしてスコットランドに行ったと語るな」と言われるほどのソウルフード。日本でいうおにぎりの感

巨大竜「ネッシー」をめぐるネイチャー論文を読む

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「ペストの墓」の遺伝子解析

スコットランドのカークマイケル(Kirkmichael)という村にある、コーチ・インを改造したアパートに滞在した。コーチ・インとは鉄道が普及する以前のイギリスでもっとも一般的だった宿の形態で、隣接する牧場で馬を休ませながら人間も食事や宿をとれる宿のことだ。ただ、人と馬を泊めるだけでは採算が取れなかったことから、現在ではほとんどのコーチ・インはパブになっており、ロンドンでは今でも宿として機能しているコーチ・インはたった1つだという。 おかしな趣味だと思われるかもしれないが、わ

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