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文系女医の書いて、思うこと【スタンダード】

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2019年10月の記事一覧

控訴審判決について

10月30日、ワクチンを打っていないマウスの脳切片を示しながら、1匹のマウスの実験データをもとに「子宮頸がんワクチンを打ったにマウスだけ、脳に異常が見られた」と発表をした元教授からの裁判の控訴審で、名誉毀損を認めるとの判決が下されました。 ウェッジ社と元編集長が原審判決を受け入れて弁済したことなどを踏まえ、原審判決に大きく引っ張られる形での判決となっています。 日本の司法では、多くの人の命に係わる誤った発表を行った一個人の名誉を、その発表の不備を科学的に指摘する記事の公共

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記者会見のお知らせ

報道関係者 各位 「子宮頸がんワクチンがマウス実験で脳障害を起こしたという研究発表についての記事をめぐる名誉毀損訴訟・控訴審判決について」 村中璃子氏弁護団 関内法律事務所 平岩 敬一 平素より、皆さまにはお世話になっております。 2016 年 3 月 16 日、厚生労働科学研究班の主任研究者である池田修一信州大学元教授が、「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけに脳に異常な抗体が沈着して、海馬の機能を障害していそうだ」「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った

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④子宮頸がんワクチンは10万人に7人のがんしか防がない?

茨城県つくば市の小森谷さやか市議に続き、10月18日には、れいわ新撰組代表の山本太郎さんが「大切なお友達のお孫さんが被害者だ」という一般の人らしき方の質疑に答える形で、子宮頸がんワクチン不要論をとなえる街頭演説を行いました。 演説の映像を拝見したところ、「子宮頸がんワクチンに関する最新の情報はアップデートしていない」と何度も断ったうえで、以前秘書をしていたというはたともこさんからもらったという古い資料をもとに、同ワクチンに関する誤った解釈をしており、かつ、小森谷さんとほぼ同

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③HPVはほとんどが自然消滅し、がんになっても自然治癒する?

2019年6月20日、茨城県つくば市議会で小森谷さやか市議が「子宮頸がんワクチン推進派の急先鋒の人物が、わりと有名な『ネイチャー』という科学雑誌の賞をとり、彼女が本を出版したこともあるのか、つくば市における子宮頸がんワクチンの接種率が実際に増えたから」との理由で、子宮頸がんワクチンに関する質疑を行いました。 市議の活動を憂慮した茨城県内の医師たちは来る11月12日、茨城県産婦人科医会・茨城県医師会・つくば市医師会・日本産婦人科医会・筑波大学医学医療系産婦人科学・茨城県小児科

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②子宮頸がんワクチンのがん予防効果は証明されていない。だからワクチンは要らない?

日本医師会は10月2日、今年中に積極的接種再開の声明を出す予定であることを表明しました。子宮頸がんワクチンが使われていない現状に対し、日本の医学界全体に強い危機感があふれていること、またその危機感を医学界が一丸となって示していく機運が高まってきたことを感じます。 この間、反ワクチン医師からの裁判とマドックス賞受賞、『10万個の子宮』刊行、本庶佑先生のノーベル賞受賞と子宮頸がんワクチン問題への警鐘、一審敗訴と1人での控訴など色んなことがありました。しかし、子宮頸がんワクチンを

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①子宮頸がんワクチンによる深刻な副反応は相次いで報告されている?

2019年6月20日、茨城県つくば市議会で小森谷さやか市議が「子宮頸がんワクチン推進派の急先鋒の人物が、わりと有名な『ネイチャー』という科学雑誌の賞をとり、彼女が本を出版したこともあるのか、つくば市における子宮頸がんワクチンの接種率が実際に増えたから」との理由で、子宮頸がんワクチンに関する質疑を行いました。 市議の活動を憂慮した茨城県内の医師たちは8月28日、市内にあるクリニックでワクチンの安全性と必要性を市民に伝える緊急集会を開催しました。 来る11月12日には、茨城県

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「食生活ジャーナリストの会30周年記念シンポジウム 食・健康・科学をどう伝えるか」のお知らせ

この度、「食生活ジャーナリストの会30周年記念シンポジウム 食・健康・科学をどう伝えるか~ジャーナリズムのあり方を考える~」で基調講演を務めさせていただくことになりました。 食生活ジャーナリストの会30周年記念シンポジウム 「食・健康・科学」をどう伝えるか~ジャーナリズムのあり方を考える~ いま新聞やテレビなど既存メディアがネットの台頭とともに衰退に向かい始め、専門家からの信頼性も失いつつあります。その要因は何でしょうか。どうしたら既存メディアは信頼性を回復できるのでしょ

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WHO推奨のワクチン啓発ゲームソフトで遊んでみました

フィンランドのスタートアップ企業が、ワクチン製造企業の資金協力のもと開発したという、ワクチン啓発無料ゲームソフト「ANTIDOTE」で遊んでみました。 同ソフトは、2018年「フィンランド・ゲームオブザイヤー」を受賞。ユーザーは世界で20億人を超えているといいます。 ゲームの遊び方は簡単。侵入してくる破傷風、麻疹、肺炎球菌、A型肝炎、インフルエンザ、HPV(ヒトパピローマウイルス)などの病原体に対し、プレイヤーが免疫系を組んでその侵入を防ぐというもの。

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