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文系女医の書いて、思うこと【プロフェッショナル】

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2022年11月の記事一覧

守れる命を守る会:子宮頸がんワクチン接種による「子宮頸がん排除」に向けて

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鈴木エイトさんと考えた「カルトの因果」反ワクチンと統一教会

統一教会に関連して注目を集めた問題の1つに、性教育の問題がある。 私の暮らすドイツでは、早い州では幼稚園から、平均的には小学校3、4年生から性教育が始まる。日本では性教育と言うとセックスと避妊の話と即物的にとらえられがちだが、ドイツの性教育はアイデンティティ問題の一部として、性暴力から身を守るためにも重視されている。 ドイツの性教育にも議論があり複雑な歴史がある。しかし、理科や生物の授業でヒトの受精や妊娠、発生について教えるという一点だけは、政治的右派からも宗教的保守

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子どもから、安全に「感染を許容」していくという議論

昨年9月、ワクチン接種率72%に達したデンマークは「新型コロナはもう脅威ではない」として、マスク、ワクチン接種証明の提示など、それまで行っていた新型コロナに関する行動制限を全廃することを発表しました。 集団免疫成立ラインと言われていた70%接種率を達成してからは、感染をある程度許容し、ワクチンを打たない人は重症化や死亡のリスクが高いが自己責任で、ワクチン接種者や若い人などリスクの低い残りの人は、感染とワクチンで随時免疫を更新していくというアプローチに切り替えたのです。

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子どものインフルエンザと新型コロナ、ワクチン副反応、一番こわいのはどれ?

副反応が怖い?欧州では子どもにはインフルエンザワクチンを打たないのが普通 欧州では、子どものインフルエンザワクチン接種が一般的ではありません。 保育所や学校で集団生活を送る子や受験を控えた子が、インフルエンザワクチンをすることが一般的な日本からすると驚きますが、わたしの暮らしているドイツでも、インフルエンザワクチンを接種したことがあるという健康な子どもは珍しく、病気がある人や医療従事者でもない限り、生まれてから65歳になるまでインフルエンザワクチンを1回も接種しないのが普通

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今年は本当に流行る?インフルエンザ・新型コロナ同時流行への備え方

オーストラリアなど南半球での流行を受け、北半球では今、インフルエンザと新型コロナの同時流行が警戒されている。 「専門家は」警戒しているという点と、「去年も一昨年も結局、流行らなかったではないか」と市民が冷めた反応を見せている点では同じだが、日本と筆者の暮らすドイツでは警戒の仕方が異なる。 日本では新型コロナのワクチンに加えて、インフルエンザのワクチンを接種することが広く呼びかけられているのに対し、ドイツではワクチン接種よりマスクの着用に重点が置かれているのだ。 マスク

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もう1回接種する…?「ハイブリッド免疫」を持つ人への現実的アドバイス

かねてから、①新型コロナの重症化(入院)を防ぐには、最低3回の接種が必要であること、②ワクチン接種+感染の「ハイブリッド免疫」は、ワクチンだけ、感染だけで得た免疫より強固であることが指摘されており、わたしのnoteでも裏付けとなるデータや解析を紹介してきた。 加えて最近出てきたのが、今年の3月頃まで日本でもはやっていたBA.2の感染によってハイブリッド免疫を獲得した人でも、いま流行中のBA.5の重症化から十分に守られ、感染からも守られているというデータだ。 コロナ陰性にな

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