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 BritishからAussieへ

英語の発音も食文化も、多くをEnglandに影響されたAustralia。60年前までは白豪主義という厳しい政策を進めていた。今でこそ世界でも指折りの多文化社会としてその地位を確固たるものにしているが、政治にも生活の中にもEnglandが根強く残っている。

 私はいわゆる”イギリス英語”が好きでそれがカジュアルに変化したと言われる”オーストラリア英語”にも興味があった。実際にAussieの中で生活してみて、想像していたよりも皆フレンドリーで優しい方達が多かった。一語一語をはっきりと発音して、私が喋っていることもしっかりと聞いてくれたのでコミュニケーションが上手くとれる。そして訛りというのは何を基準にするかによっても変わってくることも分かった。つまり正しい英語はないのだ。多様な民族と文化が共生しているAustraliaからは日本にはない、広い意味での他への優しさを実感した。

 Britishが美しい伝統を受け継ぐ職人とすればAussieは新しいものを迷わず取り入れる変革者だ。様々な文化を受け入れ、融合し自分たちのものにしていく、これが”オーストラリア文化”だと思う。ここに至るまでの変化の中では上記のような差別や多くの失敗があっただろう。しかしそれを数年で社会全体の新しい風潮に変えていけたことが、今日のAustraliaを作ったのだ。日本はどうだろう。伝統と風潮が混同され、変化を望む人も受け入れられる人も少ない。行動を起こす人には非難が絶えない。そんな社会をフットワークの軽いAustraliaのようにするのは難しいだろう。だから私たちはそのまま成功者の真似をするのではなく、そんな例から自分たちに必要なことを皆が考え、一刻も早く行動に移していくことが大切だと思う。そしてこのような話を自主的にできる機会を増やしたい。日本、そして世界の変化と伝統の共存する未来を見据えて、これからも学び続けよう。


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