2018年11/01-11/10Twitter掲載詩

#仄かに色付く言の葉 「電話の声の主」

本当の声じゃないことを知りました
電波にのった機械が作った仮の声
それでもあなたの声に変わりなく
見えぬ向こうにいるのです
肌に触れられずとも
声に癒され涙します

__________

誰にも言えない言わぬと誓った内緒事
言ってしまえば叶わぬと
そう思って私は
自身に鍵をかけました
あなたが好きです
その想いだけはただ溢れ
こぼれたまま流れてく
止めようとしても栓は壊れ
私の体一杯にひろがります
早く早くと時間を急いても
誰にも平等
ならばと
私は時計の針に手をかける

___________2018/11/01

まっすぐ向かうあなたへの矢印
定規で引いたように
まっすぐなものだと思ってた
実際は
手書きでがたがた揺れる線
時に細く
時に太く
何度も何度も重ねて書いた
それは
私という線そのものだった

#詩人の本懐 「感覚」

__________

あなたの声を忘れかけた今
私を癒す代わりのものは何でしょうか
代わりなどなく
向かう先は結局あなたなのです
壁にぶつかっても
折れかけても
あなたを求めようと復活するこの気持ちは
厄介以外の何者なのでしょうか

__________

人の心は見えなくて
表情ひとつ
声音ひとつも見抜けない
ならば何が大切と、
話しあうこと必要で
やっと向き合いぶつかった
未だあなたの閉めた蓋
ヒビも入っていませんか?
ならばも少し後追いと
私の想いをヒビの隙間から滑らせます

#優しい言の葉 「言」

__________11/02

その一口が太るよ、って
あなた何様彼氏様?
そうでもないなら
そうであっても
私の食べたい欲求くらい勝手にさせてちょうだい
太るから何?
そのくらいで私のこと嫌いになるなら
最初から嫌ってよ
甘いものは私の癒しなんです

__________

自分であなたへの気持ちに終止符を打ちました
けれどその筆をあげることができませんでした
ずっと筆先が離れぬまま
その想いが
私の総てを滲ませていきました
拭いても拭いても
滲みはとれません
新しい紙を用意しても
また古い滲みが染み込んでいきます
終わりではなく
始まりだったのです

#優しい言の葉 「終」

__________

あなたを落とす方法
惚れ薬を用意します
それは本当に効くのでしょうか
効いたとしても
私の力ではないのですよね
私は私の手で
あなたを振り向かせたいのです
それには私の言葉をあなたに贈り続けるしかありません
言葉を変え
時に隠語も必要?
だけどそこにある最終的に行き着く先は、
一つなのです

#詩人の本懐 「手段」

__________

私は何もないただの人です
言葉を紡ぐことは好きです
好きなだけでそれが得意とも限りません
特技とも思いません
それでも
私の言葉を声にのせて伝えたく
あなたが好きと言ってくれたこの声で
あなたに会って
向き合って今一度
あなたに伝えます

__________11/03

#わたしの架空の職業

パリン
どこかで心が割れた音がしました
お掃除道具片手に急行します
割れたのは失恋した心です
私は床に散らばった心の破片を掃きまとめ、残っている欠片も取り除きます
また傷ついてしまいますからね
その時大きな傘が必要なんです
空からは大きな涙の雨が降ってきますから

__________

あなたの本音が知りたいです
隠し持った心の奥底
私は覗くこともできなくて
どんな方法をとれば見ることができるでしょうか
真正面から当たっても
あなたはするりとかわし
だったら後ろから不意打ちに

子供の言葉遊びみたいに
笑って聞ければ楽なのに、ね

#詩人の本懐 「謎謎」

__________

あれから何ヵ月たちましたか?
まだ片手で数えられるくらいなんですよ
早いのか遅いのか
時間の流れが時にわからなくなります
心が離れてきつい言葉ぶつけて
私が泣いて
あなたを泣かせて
それなのに
この胸の真ん中にずっと残ってるこれは何なのでしょう
新しい一歩までもう少しです

__________11/04

上書き上書きで消し続けた気持ちだけど
そんなの
電源ボタンオフ
すれば簡単だった

真っ黒になった画面
映るのは泣いた顔の私だった

#詩人の本懐 「電源」

__________

瞼を泣き腫らすことも減りました
それでもあなたを想うと
じんわり涙が浮かんできます
好きな歌を聞いても
あなたと私照らし合わせ
すぐに視界が滲みます

好きだから
会えないから
寂しいから
総ての感情が入り乱れ
最後は涙となって流れていきます
止める術は未だわかりません

__________11/05

自分を愛することは大切で
同時
自分の愛を大切にすることも大切で
誰かに向かう愛情や
誰かから向けられてる愛情を
無下にせずに受け止められる心
それを持ち続けられたなら
私はもっと強くなれるのかな

#詩人の本懐 「自愛」

__________11/06

キラキラと虹色に光るお菓子があるという
それを口にすれば何でも願いが叶うという
お伽噺
夢見話
もし私が口にすることができたなら
何を願うでしょうか
あなたをください
あなたの傍に置いてください

けれどご注意お嬢さん
願いが叶うと引き換えに
あなたの色が消えるから
私はそれでも七色お菓子を口にした
甘い甘い味が広がると同時
私が

消えた

#甘い言の葉 「虹の欠片」

【ご注意】夢見話という言葉は辞書を調べてもありませんでした

__________

耳の奥に残るあなたの声
忘れられない
忘れたくなくて
私は他の音を聞かないようにと耳を塞ぐ
鼓膜を震わす音は
好きな音楽でもなくて
あなたの声だけなんて
勿体ない世界でしょうか
誰かには勿体なくても
私にとっては
私を形成する総てなのです

#詩人の本懐 「鼓膜」

__________

一人が寂しい
一人は寂しい
二人になりたい

その願いは単純なのに
どうしてこんなに難しいのか
周りを見ればリア充ばかり
どうして私だけなんて
恨みもするわ

一人が寂しい
一人は寂しい
あなたといたい

__________11/07

好きも好きも嫌いのうちと
偽りたくもなりまして
勝ち負け勝負じゃないけれど
私だけがあなたに向けるベクトルが
大きすぎて悔しくて
嫌いと言えばあなたはどんな顔するかしら

それでもやっぱり
偽れない
惚れるが勝ちと致しましょう

#優しい言の葉 「偽」

__________

理由がつかないから
好きな人のことで
一喜一憂するんです
理由がついたところで
落ち着くことなどできないのです

#詩人の本懐 「理由」

__________11/08

人は皆仮面を被ってる
大丈夫だよって笑いながらも
仮面の下は泣いている
素顔を見せて欲しいのに
君は頑なに仮面を脱がない
だったら僕は太陽になって
君の仮面を脱がせられるよう
ずっとずっと
君に光を注ぐから

__________

あなたに贈る花は
白でいい
私の想いで染めあげて
あなたの元に届く頃
虹色になるようにと

叶わなかったら
黒に変わり
潔く散るようにと

#モノクロと色

___________

私の指にはまった指輪
誰でもないあなた以外からもらったもので
そんな曰く付き捨てちゃいなって
友人にも言われたの
曰く付きでもつけてるのは
新たに気持ちを上書きするためで
その時までこの悔しい気持ちを忘れないように
なんて
ただ勿体なくて捨てられないだけ
だってもらったなんて嘘
自分で買ったんだもの
だから本当に好きな人とお揃いのリング
つけられる日までの戒めなの

__________

嫉妬まみれの毒リンゴ
食べて私の愛で狂ってみますか?

__________

道標があるわけじゃないし
あなた行きへのバス停なんてなくて
手探りで進んでいくしかないの
一度霧に包まれてわからなくなった
あなたへの指針
私の心が指す方向が正しいんだと
信じて這い進んでく
あなたに着く頃には
ボロボロの私かもしれない
泣き腫らした顔の醜い私ですが
あの時より変わった私を見てください

#詩人の本懐 「方向」

__________11/09

涙はどうして流れるの
溢れる理由も
止め方もわかんなくて
ただ寂しいとかの感情のまんま
僕は君を求めてしまう
大好きって伝えたいけど
今は無理なら
せめて君の声だけ
子守歌で聞かせてよ
僕が強くなったら
改めまして大好きを
君に贈るから

_________

恋人でいた時も
優先順位は私が一番じゃなかった
それが悔しくて狂った
今はそれでもいいと思ってる
ただ傍にいられればと
だからあの人が何かをしていても
気にしない
気にしない
ことなどできないよ
気になりつつも気にしない
それができたら私は満点彼女だね

満点なんていらないから

私のことを彼女として
認めてもらえますか?
どうしたら
認めてもらえますか?
それがあれば
私は不安なんてなくなってたの
なくなるの

_________

願い事を1つ空に向けて唱えたの
恋のこと
仕事のこと
願い事なんて正直尽きないけれど
1つだけ
空が静まり返ったあと
私のケータイが光った
やっと届いた私の願い
私の目からは一筋の涙
拭く間もなく
ポタリと画面に落ちた

#流星群の落とし物

_________

会いたいと書いた文字は下の紙に滲んだ
会いたいと言った言葉は雑音に掻き消された
会いたいと打った文字は既読のまま時間が過ぎた

報われない気持ちなんて
生まれなきゃよかった

_________11/10


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