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映画の詩学

「花を見てきれい、と思う。自分が消える。花だけが在る。…シモーヌ・ヴェイユが追求したのは美と無我の主題」と、持田叙子が、今村純子著『映画の詩学 触発するシモーヌ・ヴェイユ』を今日の毎日新聞(10月30日)で紹介している。

「花だけが残る」と引用を間違えそうになったが、そうすると、何だかどこかで読んだようなフレーズになり、きわめて日本的なものを思い浮かべた。

本の中では、「東京物語」、佐藤真監督の「阿賀に生きる」なども扱われているらしい。

後者に関し持田さんは、「舟大工の遠藤さんの家の割れたガラスから朝顔が花咲くシーンが美しい」と書いている。

「映画を娯楽ではなく、スタッフ俳優観客が個をこえて創る無我の詩、愛を伝える芸術と説く。」

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