3月30日

10時に東京都美術館のエゴン・シーレ展を予約していたので、7時に起きて上野の喫茶店でモーニングをした。上野公園を通ると桜が満開で思わず花見が楽しめてよかった。桜が咲いてると風景のトーンが一段階明るくなる。
シーレは早熟の画家だったようで28歳の若さでスペイン風邪に冒されて亡くなったらしい。そんな彼が20代の頃に描いていた自画像を見た時に私は「これは自我像だ」と思った。分裂と統一を繰り返す自我の形成過程を絵に落とし込んだのだと思う。なんとなくコロナ禍に直撃した自分の自我の揺らぎを想起して、当時の自分の心理状況を可視化されたような思いに駆られた。ああ、これが自我なんだ、と。

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