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おおごと

痛恨のミスだ。

義実家で、ムスメと一緒にお風呂に入った。洗面所の床に雑巾が置いてあった。「お風呂に入っている間に洗ってしまうか」と洗濯機を回した。お義母さんの主義で洗濯機は二槽式である。洗い終わったら手動で排水するのだが、排水パイプは排水口に接続されていない。お義母さんは、いつも排水を洗面所の隣のお風呂場に流している。

その時、お風呂にはわたしとムスメがいた。ドアを閉めていた。だから、排水パイプは洗面所に立てかけられていた。

洗濯機が止まったので、わたしは洗面所で排水のダイヤルを回し、再びお風呂場に戻った。10分くらいしてお風呂から上がると、洗面所が水浸しだった。排水パイプをお風呂場に引き込んでいなかったのだ。これは大惨事だ。

慌ててそこら中にあるタオルや雑巾を広げて水を吸い取るが、間に合わない。しかも、物が多くて動かさないといけないが、動かす場所がない。ひとまず洗面所の水気を粗く拭き取った。そして洗面所のドアを開けて愕然とした。水は廊下を川となって流れ、玄関まで続いていた。床には1センチくらいの水が溜まっている。

落ち着け。どうしようもないが、ここはなんとかして解決しなければならない。孤軍。助けは呼べない。ムスメはどうしていいかとオロオロしてしまい、役に立たない。いや、ああしろこうしろと指示すれば手伝ってくれるとは思うが、午前1時過ぎである。君は寝ろ。それが急務だ。いくら休校だからって、中学生がこんな時間まで起きていていいはずはない。ムスメは歯を磨いて寝床へ行った。

さて。再び一人となったわたしは、策を練る。どこから手をつけるか。まず、廊下をなんとかしなければ。ありったけのタオルを使って拭きまくる。しかしどういうわけか、水はキレイに吸い取れない。絞っても絞っても、タオルの吸水キャパシティを超えているのか、吸い取りきれない。床板が水を吸い込んでいるようで、とにかくどれだけ拭いてもうっすらと水気が残る。

仕方ない。ここまでやったら、あとは自然乾燥だ。次は洗面所だ。洗面所には物が多い。それらを動かしても、洗濯機と洗面台は動かせない。床にはビニル製の床材が敷いてあるのだが、コーキングなど一切していない。つまり、ビニルのフチから水が回り込み、床を濡らしている。これはおおごとだ。どうにかしなければ。

どうしたらいいのかわからないので、とりあえずnoteを書くことで、気を落ち着かせようとしている。午前1時50分。水浸しの洗面所を前に、わたしは途方に暮れている。

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