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価値ある男

三船敏郎がメキシコ映画で主演し、アカデミー賞の外国語映画作品賞にノミネートもされた作品「価値ある男」を見た。体調が悪い上に、内容にもモヤモヤして、少しも共感できなかった。体調が良かったら、もっと違う感想になっただろうか。

あの超絶美しい妻はなぜ、ここまでダメな亭主から離れないのか。飲む打つ買うの三拍子。オマケに暴力まで振るう。家に金を入れないばかりか、妻子がコツコツ働いて貯めた金を酒と女に注ぎ込む。子どもに教育を受けさせず、目先の欲に振り回される。挙げ句の果てには、俺は何にも悪いことをしていないのにどうしてみんな俺を認めないのかとボヤく。

タイトルの「価値ある男」とは一体誰のことなのか。さっぱりわからない。ネタバレして申し訳ないが、終盤に自分の愚行にハッと気づく瞬間がくる。そして、生まれ変わろうと行動に出る。それで、めでたしめでたしになるかといえば、そうではない。家族にはまだまだ過酷な未来が待っている。

1962年制作。当時はこんな家庭が多かったのだろうか。

三船敏郎はスクリーン映えするし、完璧にダメな男を演じている。そこは価値ある男だと思う。


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