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なんでモヤモヤするのかしら。

友だちの会社で「サプライズパーティをやるから、出席者の人数を把握したい」という社内メールが来たそうだ。パーティの主役は部長さんで、主旨は還暦のお誕生日パーティらしい。仲良しの会社なんだなーと思っていたら、「これね、社員が声かけしてるけど、発案は部長の奥さんなのよ」と聞いてびっくりした。部長は単身赴任で、遠方から奥さんと地元のお友だちも数人、飛行機でやって来るそうだ。

会社の人と家族ぐるみでおつきあい。そういう生き方もあるのか。オットは会社のことを一切家には持ち込まない。わたしは社内の人間関係については、なんにも知らない。まずオットの還暦にサプライズパーティをやろうなんてことは思いつかないけれど、たとえやったとしても、会社の人にも声をかけるなんてことはあり得ない。そんな人間関係を構築するスキルも勇気もわたしにはなかった。自分が住む世界とは違う世界があるのだなと思った。

はて。ここでわたしはモヤモヤしている自分に気づく。

喜ばせたい、驚かせて楽しませたい、と思う気持ちはいいと思う。でも、その範囲はどうだ。どんな人が集まって欲しいかを考えると、わたしなら家族、友人まで。たしかに仕事関係でも、友人のように親しい間柄なら嬉しいと思う。でも社内メールで声をかけられて集まる人に来て欲しいのかどうかはわからない。友だちの同僚がどんな関係性なのかはわからないのだが、もしこれを「業務ではないが業務的なもの」と思う人が参加したらどうなるんだろう。公平にと部署全体に声をかけたのかもしれないが、祝われる人のことを考えたら、本当にその部長さんと親しく、例えば飲み仲間とかゴルフ仲間とか、そういう規模で声をかけた方がよくないか。

自分が誘われたわけでもないのに、余計なことを考えてしまった。なぜなら、わたしはなんとなく「サプライズパーティ」と聞くと、サプライズで喜ばせようとすることが、一転、大惨事になる危うさもあると思っているからだ。参加者が全員、祝おう、喜ばせようと思うならいいのだが、会社の人間関係にはある種の利害関係がある。そこが引っかかるのだ。たぶん。



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