笑うことについて

患者さんのAさんが「笑いたいです‥」と、わたしに言ってきました。

理由を問うと、どうやら友人と電話で口論になったみたいで、落ち込んでいたみたいでした。わたしが笑いヨガをしていることを他の患者さんに聞かれたそうです。

Aさんは「笑いたい」と繰り返していたため、わたしはAさんに笑いヨガをしてみようと思いました。

さっそくAさんに、笑いヨガの話をしてみたのですが‥

どうも‥ なにか違うような‥

わたしはAさんに「何か話したいことがありますか?」と尋ねました。

するとAさんは、幼い頃から今までの話をたくさん話されました。わたしは、話の聴き役に徹しました。

最後には、Aさんは「こんな人生だけど、幸せなんです」と、笑顔になって、わたしと二人で笑い合いました。

わたしは、Aさんが笑いたいと言っていたから、安易に そうなんだと思っていたのですが、結果的には、Aさんは話をしたかったのかなと思います。

実際にわたしの役割は笑ってもらおうとしたのではなくて、Aさんが、安心して話ができるように傾聴をした だけです。

もしかしたら、Aさんは友人と口論になったことで、不安感が募っていたり、自信を喪失していたのかもしれません。

笑いたい」という言葉でしたが、「笑えるくらいまで自信を回復したい」だったのかもしれません。それは、Aさんにしかわからないことです。

笑うことは大切なことです。笑う方法もいろいろあります。承認欲求を満たしたり、自己肯定感を高めることでも、笑うことにつながります。

Aさんとのやりとりはいろいろと考えるきっかけになりました。


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