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こころをケアすること

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わたしがこころのケアをするうえで、大切にしていることを記事にしています。 週1~2記事を更新する予定です。
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2021年11月の記事一覧

時間の枠を大切にする

患者さんのAさんと話をしている時に、ふと違和感を感じました。 Aさんの主治医の治療方針と Aさんの気持ちや今後に対する希望が、ちょっと違っていたのです。 わたし「Aさんの想いをちゃんと先生に伝えていますか?」 Aさん「言えてないです…」 わたし「先生に言いにくいのですか?」 Aさん「どう説明したらいいのか、わからなくて…」 わたし「Aさんは、わたしには うまく説明できていますよ」 Aさん「先生にどう言おうと考えている間に、診察が終わってしまうから…」 患者さん

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ケアするひとへのケア

スタッフのAさんから、担当患者さんの相談を受けました。Aさんの考え方を聴いて「なるほど、それはいいね」と伝えた後に、「自分だったら、 患者さんの、このデータから、このようにアセスメントして、このようなケアをするかな」というような説明をしました。 すると、Aさんは「いつまでたっても、師長さんのようなケアができません」と落ち込んだ感じになりました。

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コミュニケーションの難しさ と 楽しさ

男性患者さんのAさんは、「師長さん聞いてよー」と、よく話しかけてきます。退院後の将来についての話だったり、テレビや食事の話 などです。 男性患者さんのBさんも「師長さん。相談があります」と、よく話しかけてきます。Bさんも 悩みや趣味の話など、さまざまな話題です。   AさんとBさんは、時間差で入れ替わりながら、わたしに声をかけてきます。

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一緒に踊りませんか

80歳代女性のAさんは、いつもデイルームの定位置に座っていました。誰かと話すわけでもテレビを見ているわけでもありません。自室のベッドに戻ったり、トイレに行く以外は、ただ静かに椅子に座っていました。 スタッフがレクリエーションなどの声をかけても、「いいです」と丁寧に断られました。 Aさんが何かに関心を示さないかと、スタッフとわたしは手を替え品を替えてみましたが、どれも丁寧に断られました。 ご家族に教えてもらったAさんの昔の趣味に関することで声をかけても、「昔のことです。今

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なんとなく苦手な人

なんとなく苦手な人が、何人かいます。 今回の記事での、なんとなく苦手な人とは、特別な揉め事があった人ではありません。嫌なことを言われたり、嫌なことをされたり、そういうわけではありません。 ただ、なんとなく嫌だな…って思う程度の人のことです。

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希望と本音が違うこともある

本当はこうしたいのに、違うことを言ってしまう。 違うことを言いながら、どんどん本音と離れていく。 わたしにもよくあります。 最初から素直な気持ちで希望を言えることが理想的なことですが、なかなか言えない現実もあるものです。

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ぼっちゃんと呼ばれて

 ぼっちゃん! ぼっちゃん!  ぼっちゃ〜ん! 女性患者さんのAさんが、わたしを呼んでいます。四捨五入すれば、100歳のAさんはとても元気です。

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聴くことの実例

患者さんのAさんは、入院したことに不満をもっていました。本当は住み慣れた家に帰りたいのに、いろいろな理由で入院になりました。 薬は飲まれますが、食事は「欲しくない」と言われて、ほとんど食べられません。点滴は「したくない」と拒否されます。 病棟内を歩きまわり、いろんな患者さんに家への帰り方を訪ねています。 今日は朝に検査があったのですが、検査の後からずっとベッドに横になっていました。スタッフが声をかけると「疲れたの。ほっといて」と言われます。水分は飲んでいましたが、昼食も

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