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息子と私の高校受験237日「本番」

苦しんで、苦しんで迎えた前期試験。

募集人数も少なく、倍率も高いということで、息子の緊張は私立の時とは比べ物になりませんでした。

私はもちろん、家族全員ぴりぴりして、色々なことに気を使いました。

体調を崩すというのは、一番避けたいところだったので、食事も気を使って生物を避けたり、ちょっとでも咳や鼻水が出たら、家の中でもずっとマスクをしていたり。(笑)

おかげでなんとか風邪を引くこともなく前日までこぎつけました。
多分この状態は、この時期受験生を抱えるお宅はどこもそうなのだと思います。^^;;

そして前日の夕飯。

定番はトンカツだと思うのですが、

「あのさぁ、ゲン担ぎでトンカツとかやめてな。
そういうの全然いらんねん。
逆になんかイラッとするし、脂っこい物食べたくないから。」

とばっさり。

あまりしゃべることもなく、黙々と食べたと思ったら、
「寝る!」
とさっさと布団に入ってしまいました。
眠れないで寝返りばかりうっていたのは私のほう。

そして本番当日。

いつもは起こしてもなかなか起きないくせに、私が起こす前に起きてきました。

「おはよう。
とうとうこの日がやってきたな。
ママ、朝ごはんにおにぎり作ってや。」

「よし!めっちゃパワー出るやつ作る!!」

おにぎりを食べて、お約束のス〇ッパを飲んで(笑)、顔を洗って、制服を着て。

彼の背中から、緊張感と、
「大丈夫、大丈夫」
と自分に言い聞かせているのが伝わってくるようで、できることなら私の持っている力を全部注ぎ込んでやりたいと思いました。

「行ってくるわ。」

と玄関を出ていく時、思わず頑張れ!!と抱きしめて、心の中で神様、お願いと祈りました。


前期試験は国語・数学・英語の3教科と小論文。
一部の学校や学科を除いては、全員同じ問題に取り組みます。

友達のお子さんは、前期試験しかない学校を受けていたりしたので、みんながどうかうまくいくように、実力をちゃんと発揮できるようにと、そればかりを祈っていました。

こういう時、母親って祈ることしかできない。
あの日受験した子供たちのお母さん、みんなが同じ気持ちで祈っていたと思います。

長い長い午前中を過ごして、息子が帰ってきました。
出し切った、という感じで。

「ただいま。」

「お帰り。」

「(できているか)わからん。
わからんけど、かけるところは全部書いた。
書いたところは自信はある。
わからんかったところもなんとか埋めてきた。」

「そっか。
よく頑張ったね。お疲れ様。
もう今日はゆっくりして。」

「うん、もうそうさせてもらうわ。」

そして、お昼ご飯は食べたくないと言い、ゲームをしているかと思ったら、ぐっすり眠っていました。

そこから発表までの1週間は、もう言葉通りの蛇の生殺し状態。(笑)
あんなに長い一週間はありませんでした。

他の子は、後期試験に向けて勉強を再開したりしていましたが、息子は、

「俺、発表まではもう勉強手につかへんから、やらない。」

そう言って、一切勉強しませんでした。

何かやっていれば、まだ気もまぎれたかもしれないけれど、時間は遅々として進まず、息子のイライラは募るばかり。

試験の次の日には、新聞に解答も載るので、学校で答え合わせ的なこともやったりするらしく、

「俺、結構あってたわ。」

なんて言いながら、明るい顔で帰ってくることもありましたが、家の中のピリピリ感は試験前以上でした。

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Belle Posent(ベル・ポーズ)
ウォーキングレッスン・インストラクター育成・研修・講演・セミナー
代表 水野里香
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