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【読書おすすめ】100年足腰(巽一郎)

固定記事の通り、私は「100年足腰を応援するストレッチトレーナー」を標榜しています。
しかし私よりずっと先に「100年足腰」というタイトルで出版されている方がいました(;^_^Aというわけで早速取り寄せ。
これが、非常に納得できる一冊で、座右の書にすらなりそうです。

著者の巽氏は整形外科医、しかもひざ人工関節手術のスペシャリストです。
しかし彼の病院では、初診で全国から訪れる患者さんに1時間レクチャーして、3ヶ月は保存療法を自力でしてもらうのをマストにしています。
そんな儲からない方法ある?
なぜなら彼には信念があるからです。

・体を正しく動かしている限り、筋肉はその年齢に適正な質と量を保つ。
・軟骨は「再生する」。日々再生を繰り返しているし、関節の隙間が全くなくなった時に補う仕組みもある。

軟骨ってすり減ったらそれっきりで、消耗品で、年齢によるものだからしかたがない、大事に使いなさいって言われてる人のなんと多いことか!

さて実績は?
訪れる患者さんのうち、なんと46%が手術なし、保存療法で卒業していかれるというのです!
それどころか糖尿病などの生活習慣病の改善や、ダイエットにもつながっているのです。まさに人生100年時代のQOLに資している。

そして実際に患者さんにレクチャーしている、具体的な運動や生活指導も満載です。
私は現役の整形外科医がここまで保存療法の可能性を明言するのに初めて触れたし、自分が「こうじゃないかな」と思ってきたことを、裏付けや実績と共に説明していただけて、非常に目の前が開けました。
痛みが起こるメカニズム、一時的にでも収まるメカニズムも、とても分かりやすく説明されていました。

彼のところには、かかりつけで匙を投げられた患者さんが、最後の砦としてあつまってきます。痛みの程度も状態もピンキリでしょう。
紹介されている体操の中には、私の考えと違うものもあります。でもそれは私の理解不足だし、私は私の目の前の患者さんの最善を尽くすだけです。
患者さんの状態に応じて
一人一人の心にストライクで入っていくような言葉と実力で
私自身もアレンジして、しっかりと技術を上げていきたいと思っています。


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