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「勉強、もう終わり?」と聞かれたら

みなさま、ごきげんよう。りかママです。

お子さまの大好きな遊びをしているとき以外(たいていは勉強をしているとき)で、こういう場面はありませんか?

「ママ、これでもう終わり?」

お母さまも、「ここまで色を塗ったら終わりね」「このプリントができたら終わりね」と声がけすることが多いと思います。

1)これがほんとに終わり?勉強の終わりとは?

1日のほとんどの時間が「遊び」となる乳児期。この時期のお子さまは、遊びの中で力をつけて、まず、自分の身のまわりのこと(洋服の着替え、箸を持つなど)ができるようになります。遊びの中でたくさんの物事に触れることで、それら一つ一つが知識として定着していきます。一日中遊んでいる中で自然と自立に向けた知識と力をつけていきます。なので、遊びはずっと続いている感覚です。

ところが、幼児期になると、お教室に通ったり、幼稚園や保育園でも「勉強」と言われる時間が設けられるようになり、遊びの時間が減って、勉強の時間が増えていきます。子どもは、「今まで、一日中ずっと遊んでいたのに・・・」と、遊べなくなることが残念という気持ちでいっぱいです。また、遊びも、気の向くままに遊んでいた乳児期とは違い、お友達と譲り合ったりルールに合わせたりすることが増えるため、遊ぶといっても自由気ままではありません。そうなると、「勉強」と言われる時間は、このときから「気が進まない時間」と意識づけられることになります。

でも、教育的に求められていることは、遊びや生活の中で学び続けることで、単に机に向かっている勉強ではありません。でも(「でも」が2回続きましたが)、小学校以降のことを考えると、内容はさておき、一定時間、机に向かえるようになっていないと困るから、幼稚園や保育園の幼児クラスでは、勉強の時間を設けざるを得ないし、保護者の方も、幼児教室に通わせたりするわけです。

ここで、子どもの気持ちを考えてみましょう。

「あー、机に向かっているやだなー。あと何分かなー。これが終わったら遊べるなら、そこまでは座っているか」

「このページが終わってはなまるがもらえたら遊べるのか。じゃあ、はなまるをもらえるようにやろう」

たぶん、子どもは「机に向かっていること」や「はなまるをもらうこと」が目的になっています。

幼児期の学びは、これから小学校、中学校と成長していく学びの入口です。今後の学習の易しいことではなくて、基礎の基礎です。「はなまるをもらったら終わり」「これがわかればもう終わり」「もう考えないでいい」ということではないのです。

2)学習指導要領で示されている「学び続ける力」をつけるために

勉強が終わりになるとき、お子さまが「ママ、もう終わり?」と聞いてくるのは、しょうがないでしょう。この発言に対して、「まだ終わりじゃないわよ。学びは続くのよ」と言ったところで、子どもには伝わりません。

ですので、お母さまやお父さまにしていただきたいことは、今、お子さまが勉強していた内容が日常生活で活かされている点や、この先にどういう学びがあるのかを示すことです。日常生活で活かされている点は、すぐに示されたほうが効果的です。小学校以降も、学習内容と日常生活の関係性を見出したり、学習内容を日常生活に応用する力は求められます。週末に出かけた際に何か気づくことがあれば、声がけして勉強内容を思い出させるといいと思います。

(例えば、時計のプリントをやったら、「あ、今、何時?」と実際の時計を読んでもらったり、「明日は何時に起きる?その時の針は・・・」と)

この先の学びの示し方は、子どもに対しての脅しになってはよくないですが、「小学校に入ったら、こういうこともやるんだよ」「小学校に入ったら、こんな字の小さい本も読めるんだよ。すごいね」という感じに、難しいけどおもしろそう、チャレンジしたいなと思わせる感じ。

「今、やっていることですべて」「これをやったから、もう大丈夫(これ以上やらなくていい)」というニュアンスが子どもに伝わらないようにしてただきたいのです。

最近、幼児教室で感じることは、お子さまだけでなくお母さまも「これをやればいいんですね」「これだけやったらいいんですね」「これを終わらせればいいんですね」もしくは、「ここでやっているから(小学校に行っても、このままで)大丈夫ですよね」とおっしゃること。

幼児教室や幼稚園・保育園の勉強タイムに行っていることは、これからの学びの基礎の基礎、「きっかけ」にすぎません。幼児期から小学校低学年までは、遊びの中で学ぶことが大半と言われていますが、それは遊びの中に学びの要素を周りの大人が盛り込めた場合です。ただ、ただ、子どもが気の向くまま、今の世界から一歩も外に広げないまま遊んでいても、それは学びにつながりません。

幼児期から小学校までの間は、ぜひ、お父さま、お母さまが一緒に学ぶ、机に向かう、遊びながら学ぶことが必要です。

もし、お父さまやお母さまが苦手だったと思う勉強内容が出てきたら、正直に「あ、これ、パパは苦手だったな~」とつぶやいてみてください。もし、男の子なら、この一言でやる気がアップし、「自分から学ぼう」という意欲につながります。

もし、お父さまやお母さまが知らないことが出てきたら、「へ~そうなんだ!おもしろいね!」と素直に「わかってうれしい!」その気持ちを表現してみてください。子どもにとって、一人で勉強していくものはつらいものです。お父さまやお母さまが「おもしろいね/楽しいね/うれしいね」と口に出されることで、子どもは一緒に勉強してみようと思いますし、一緒に勉強していて楽しいと思えます。

最近、中学生や高校生になっても、家で一人で勉強できない、塾の自習室に行かないと勉強できない、なんで勉強するのかがわからない生徒が多いと聞きます。

中学生になったら、自分で勉強する子になってほしいと思われるなら、幼児期~小学校の間に、じっくりお父さまとお母さまが勉強に一緒に付き合ってみてください。


今日もお読みくださり、ありがとうございます。


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