アイドルとファンに永遠はあるのか-TXTの時間軸-

こんばんは。TXTのはなしをします。(始め方、下手???)
TXTの世界線、すごく(もしかしたらBTS以上に)緻密で、すっごい面白いな~~と思っているんですが、
やっぱり彼らの軸って、「成長物語」「時間の経過」かなあ、と思っています。
グループ名に時間軸の単語が入っていることもそうだし、メンバーが20代になるタイミングでThe Dream Chapter→The Chaos Chapterへの転換がされていたりと、きちんと現世の時間軸と彼らの物語の中での時間軸が整合するようになっていてお見事~(拍手)などと思っており。
(タイムリープものなので、だんだん物語の中の年齢と本人たちの年齢がかみ合わなくなってきているBTSの花様年華の反省を生かしているのかなと邪推しています。あとはやっぱりデビューの時からある程度の長さの活動期間が保証されてる感じあるからこう言うロングスパンの計画ができるのかなあ、とか。余談)
実際問題、コンテンツや歌詞等に時間に関する用語も多いように感じたので、とりあえずエクセルにまとめました(とりあえずでエクセル作るおたく怖いのよ)

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で、個人的に、TXTのつむぐ物語は、「アイドルとファンの永遠を成就させる挑戦なのでは」という結論に達したよ!という話をします。かなりざっくりですがご容赦ください。ざっくり目次!

・そもそも、アイドルに永遠なんてない
・TXTの世界の流れと「永遠」
・永遠はないから、「永遠にMOA」

<そもそも、アイドルに永遠なんてない>
元も子もないけど、前提としてこの話も書いとこうと思う。
そもそも、世の中全ての事象に永遠なんてないけれど、アイドルはより「永遠」とは遠い概念だなあ、と思っている。
シンプルに、一般的に若いうちしかできないとされる職業だし、K-POPは契約年数とかも決まっていて(そして活動の激しさ的にも)なおさらだよね。永遠に活動してくれるアイドルはいない。
「アイドルとファン」という関係になると「永遠」はもっと難しくなって、たとえアイドル側が活動していても、ファン側が単純に興味を失ったり、環境が変わったり、大人になったり、色んな理由でファンをやめてしまう。TXTだって、デビュー時のファンの何割が今でもファンでいるかはわからない。

それなのに、アイドルは、TXTは、「永遠」を歌い、語る。(先日のオンラインコンサートでも、「永遠に一緒だよ」というプラカードをだしていましたね)
それってただの夢なの?リップサービスなの?というのがこのブログの発端です。

<TXTの世界の流れと「永遠」>
繰り返しになるけれど、TXTの世界が描いているのは、少年の成長、人生の流れだと思います。
私なりのざっくり解釈は以下の通り。

①The Dream Chapter:STAR
・他人との出会い、他人との違い(=個性)の自覚(ツノ、Blue Orangeade)
・初恋と友情、そして永遠への憧れ(Our Summer)

他人との違いに戸惑うも、基本的にポジティブに受け入れて、「君と24時間一緒にいたい」「永遠に楽しく遊んでいたい」みたいな時期がSTARですね。個人的には幼稚園の時みたいなイメージ。

②The Dream Chapter:MAGIC
・楽しい幼少期としての魔法の世界(934、怪物~)
→同時に、後に待ち受ける悩み、トラブルへの気づき
→成長への恐れから、魔法の世界に留まろうとする
逃げることで永遠を達成しようとする。

「僕以外幸せそうなんだ」のフレーズに象徴されるように若干他人への妬みとかが出てくる。困ったことは魔法で解決しようとする(向き合わない)し、成長したくない、変化が怖い、今を楽しんでたいのがMAGICかなあ。小学生くらい?笑

③The Dream Chapter:Eternity
・友人との対立(Can't you see me?)
→魔法の世界との不和。
「永遠の世界」への疑い

初めての友達との喧嘩、魔法の世界も楽しいだけなわけではないと気がつき始めるEternity。起承転結の転ですね。中学生くらいでしょうか。

④misode1:Blue Hour
永遠への諦めと恐れ(Blue Hour、We lost the summer)
→魔法の世界へしがみつこうとするが、時間切れ

minisodeめちゃくちゃ大事だよね!「世界の狭間に君と僕で止まっていたい」「時を止めたい」Blue Hourと、「時間が止まってしまった」と嘆くWe lost the summerの対比がお見事、、。楽しかった魔法の世界=幼少期に未練がありつつも、成長できない、止まってしまった世界にも留まることの恐ろしさにも気がつく。思春期の入り口。つらいことにも向き合ってこそ成長できるから自ら魔法の世界を手放していく少年たち,,,。人生ってトレードオフだ〜〜(ジタバタ)

⑤The Chaos Chapter:FREEZE/ Fight or Escape
・現実世界へ戻り、向き合うべき課題に直面
→課題・苦難から逃げ出したい
終わりをもって(≒死ぬ、現世から逃亡)永遠を達成しようとする

The Chaos Chapterは魔法を諦めた後の世界。コレまでは困ったことがあったり他人を妬んだりしたら魔法で解決しようとしていたけど、ここに来ると他人の不幸を願ったり(ice cream)、ロマンスなんてないと捻くれたりする(Anti romantic)。そして、うまくいかないこの世界から逃げようとする(けど君という希望を見てしまったから死ねないのが0×1やL=L)。今後はきっと引き止められてしまったこの世界でもがき、苦しみを乗り越えて大人になっていく様が描かれていくのかなあ。

TXTの世界はいま思春期(あるいは中二病)真っ盛り!!!ってのは置いておいて、
個人的にポイントだと思っているのは、minisodeで永遠(あるいは魔法の世界)を諦めていること。(MAGICあたりで、レベル上げを諦めて、永遠に怪物をほおっておいてでもこのダンジョンにいたい、と歌っていたのと対照的でグッとくる)

TXTだって、「永遠はありえない」「魔法の世界にずっといられるわけじゃない」ってきちんとわかっているんですよ。その上でMOAに「永遠」を誓っているの、すごく切ない祈りじゃない!?と、、。

<永遠はないから、「永遠にMOA」>
ところで(?)、私はトゥバトゥワリワリ(MOA Diary)が大好きなんです。
シンプルにかわいくて頭パーーン!!!ってなるから大好きなのもあるんだけど、よくよく歌詞を見るとすごく祈りのこもった歌詞なんですね。
「夢のような時間」や「一緒だった瞬間」を集め(永遠にMOA)ていくことで、「TXTと長く長く(トゥバトゥワリワリ)」と呪文を唱えて祈る、そんな歌になっていると思う。

The Chaos Chapterが始まるタイミングのWeverse Magazineで、「永遠の休みは悪夢と変わらないと気がついた少年たちが現実世界へ帰ってきた」みたいな記述があったんと思うんですが、永遠と変化つまりは成長って両立しにくい概念なんだな、、。それに気づいていくのが、TXTのつむぐ物語。現実世界のファンもアイドルも(どちらも比較的若い年齢のことが多いからなおさら)、成長・変化し続けているわけで、だから「永遠に一緒だよ」というのはなかなか達成しづらい。The Dream Chapterで描かれてきたように、時間を止めて魔法の世界に留まることはできないわけですね、、。だから、私たちにできることは、「今確かに一緒にいる瞬間を集めていくこと」しかない。

TXTのファンネームのMOAは、韓国語の「集める」という意味であるのと同時に、「MOMENT OF ALWAYSNESS」の略でもある。当初の候補はヨンウォニ(永遠)だったそうだけど、結果的に「いつもの一瞬」(うまく日本語に訳せない英語ですね、コレ)を選んでいるの、あ~この子たちやっぱりファンがずーっと一緒にいることなんてないって気づいているのかなあ、と思って切なくなった。ファンもアイドルも、当たり前だけど約束できるのって今この瞬間だけなんだよな〜って。永遠といつもってすごく時間の幅が違う気がしていて(momentってついてるから尚更)、成長というテーマと両立するにはこっちしかなかったのかなあって。
グループ名のTOMORROW X TOGETHERだって、きょう一緒にいることは、明日も一緒にいることの保証には全くならなくて、TXTが明日もアイドルでいることを選び、わたしたちファンも明日もファンでいることを選んでやっと達成される奇跡なのだな、、と思った。

だからこそ、トゥバトゥワリワリ(TXTと長く長く)は、少しでも長い間、お互いが共にいる明日を選び取っていけるようにという祈りの呪文なのかなあ、等と思うわけですね。これがたぶんTXTの「永遠」への答えなのかなあ。

この間のオンラインコンサート、TXTが「最高の瞬間も、最初の瞬間も、いつもMOAが一緒にいましたよね」と言っていたのが印象的だった。私はドドド新規なので、こないだのオンコンが初めての「最高の瞬間」であり「最初の瞬間」なのだけど、私が「MOA」という集団に一般化されることによって、彼らから見れば、「いつも一緒にいたMOA」になれるんだな~と思った。
「MOA」の中身は常に流動的かもしれないけれど、彼らから見える「MOA」がいつもキラキラしていて、TXTとMOAが一緒にいれる「明日」が「長く長く」続いていきますように。そんな祈りをこめて今日もトゥバトゥワリワリを聞くのでした。おしまい。


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