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TXTオタク、WICKEDを語る(Defying Gravityについて)

こんにちは!先日TXTの新譜の詳細が発表されましたが、アルバム説明文の中に、「Defying Gravity」という一節がありました。
Defyning Gravityと言えば!!!そうですね!!!オズの魔法使いを題材とした名作ミュージカル、WICKEDの代表曲です。
私はこのミュージカルが大好きなので、この一節がでてきたことがとってもうれしくて、この曲ってどんな曲?どんな場面で歌われるの?ということは少しでもお伝えできればな~と思ってnoteを書き始めました。毎日毎日良くしゃべってごめんなさい。

1.WICKEDって?

まずはウィキペディアを貼る(早速手抜き???)

いつはじまったかとかはウィキに記載の通りなんですが、テーマとしては、「あのオズの魔法使いでドロシーに倒された西の悪い魔女って本当に悪者だったの?」になります。以下、Defyning Gravityを理解するためだけに目的を絞ったあらすじを紹介しますね。(その他の部分も超良いので、みんなぜひ見に行ってね!!今年の秋にひっさしぶりに四季が再演するみたいだし、再来年に映画化決まってますし、NYやロンドンにいけば見れます)(早口)

善い魔女・グリンダを語り部として、グリンダと西の悪い魔女=エルファバがルームメイトだった学生時代が回想されるという舞台です。

グリンダとエルファバ、グリンダは美人で人気者、エルファバは生まれつき肌が緑色であることからずっと差別されてきたこともありあまり周りに気を許さない嫌われ者、ということで正反対。最初はいがみ合っているけどなんやかんやで大親友になります。
ここで歌われるのがWhat is this feeling?という歌なんですが、これも二人の違い(良しあしではない。なんなら二人とも性格が悪い)がよく表現される名曲です。

そして、エルファバの特徴は肌が緑であること以外にもいくつかあります。
それは、①魔法の天才であること、②ずっと嫌われ者だったので、誰かに認めてもらいたがっていること。

学校に入り、先生や"オズの魔法使い"たちに魔法の才能を見出されたエルファバはようやく自分の才能が認められた!と喜び、「I'm unlimited!!」と歌います。(Wizard and I)

(そう!映画版はエルファバがアリアナらしい!)

しかし、そんな"自分を認めてくれた"先生やオズの魔法使いたちが、オズの国に住む人間以外の動物を差別し、追放しようとしていることを、エルファバは知ってしまいます。

2.Defyning Gravityって

そんな絶望の中、1幕最後に歌いあげられるのがDefyning Gravityという曲です。歌詞は以下。

エルファバとグリンダの掛け合いで構成されている曲なのですが、お互いの主張はこんな感じ。

グリンダ「ずっと肌の色で判断されたくない(これはだいぶ私の解釈含んでるな)って言っていたでしょう?オズの魔法使いたちの行動を見て見ないふりをすればあなたの当初の目的は達成される。もう差別されず、尊敬されて幸せに生きていける。いい加減大人になってよ
エルファバ「確かに私はずっと他人の評価が欲しかった。でも他人の評価軸が腐っていると分かってしまった今、もう他人の評価は欲しくない(I don't want it, I can't want it anymore)重力さえも飛び越えて、自由に自分の考えて生きて行きたい

別に、どっちも間違っていないんですよ。ずっと「人気者」だったからこそ、他人の評価を得ることの利点をよく知っているグリンダと、ずっと差別されてきたからこそ、折り合いをつけられないエルファバ。
この曲の中盤で、エルファバはグリンダに対して、「一緒に重力を越えよう、二人ならきっと大丈夫(Togather we're unlimited)」と歌いますが、どうしてもグリンダは一歩を踏み出せず、二人は道を分かちます。

この曲は冒頭からお互いに「I hope you're happy」と歌っているんですけど、序盤はケンカ腰(私の言うこともきけないなんて!せいぜいお幸せにね!のニュアンス)なのが、だんだん本当にお互いの無事を祈るニュアンスになっていくのも超良いんですよ…。言葉の奥深さと言葉では伝えきれない感情両方がよく表れた名フレーズですよね。

3.WICKEDの結末とFor Good

お互いの道を進むことになった二人がどうなるのかというと、お互いパブリックイメージに翻弄されて極端な行動をとるようになります。

詳細は省きますが、動物たちの追放を止めようとしたエルファバはオズの魔法使いたちの策略によって「悪い魔女」のレッテルが貼られてしまい、自分でも「どうせ全て悪くみなされるなら望み通りWICKED(邪悪)」になってやる、と開き直ってしまいます。(No Good Deed)

Defyning Gravityで折り合いをつけられず「正しさ」に執着したエルファバがWICKEDに行きついちゃうのなんとも皮肉で悲しいのです…。
一方のグリンダ。こちらはこちらで、パブリックイメージに翻弄され、「善い魔女」に祭り上げられていきますが、その裏では一方的に好きな相手との婚約を発表したりと、「善い」よは正反対の行動を繰り返しています。

なんやかんやで(端折りすぎ)、ドロシーたち魔女狩り隊に追い詰められたエルファバは、自分の思いを「善い魔女」の立場を確立したグリンダに託すのですが、ここで歌われるのがFor Good。こちらもすごく名曲。


内容は、正反対のお互いに出会ったからこそ、私たちは永遠に変われたよね、という歌です。
ここでの永遠は「For Good」と表現されているので、永遠という意味だけでなく、「善い方に」という意味も込められているかと思います。
同時に、この曲の冒頭でエルファバは「I'm limited(私だけでは限界がある)」と歌うんです。いままでずっと「I'm unlimited」や「we're unlimited」と歌ってきたのに。
これは私の解釈でしかないんだけど、やっぱり自分の足りなさ、限界を知ってこそ、他人を理解する気になるのだな、とおもってすごく好きな歌詞なんですね。そして、自分の足りなさを知り、他人を理解したからこそ、他人によって自分を変えることができる。
さらに、自分の足りなさを理解したのは、一度一人になったから。一緒にいることをやめたからこそ、二人はお互いの重要性を理解し、変わることができた。一緒にいないからこそ達成できた永遠の形だなと思ってめちゃくちゃグッときます。
limitedってあんまりポジティブなワードではないけれど、物事は表裏一体というか、一長一短というかをすごく実感させてくれるのが、WICKEDというミュージカルです。

4.まとめ

マジでTXTが関係ない記事になりましたが、ガーっと書いたWICKEDの紹介でした。無理やりTXTと重ねるならば、WICKEDが一貫して伝えてきていること、それは物事は見方次第、ということかと思います。エルファバとグリンダ、どちらが善い魔女か、は一概には言えないし、unlimitedとlimited、どちらが自分のためになるかも自分の受け止め方次第なわけです。そしてそれを腹落ちさせてくれるのは自分と正反対の誰かだったりする。TXTの物語は、何と出会って、何を学ぶのか、今後もとっても楽しみですね!!!いや!!!!!名前の章楽しみすぎるな!!!!!!!!

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