シアターコンプレックスに賛同したよ


 しばらくサボりました。

 タイトルの通りです。ネルケプランニングの松田誠さんが「舞台を救え」を合言葉にやっていたクラウドファンディング、シアターコンプレックスに実は賛同していたよという話です。


 自分語りをします。わたしが初めて2.5次元の舞台に触れたのは5年ほど前、中学三年生のとき。友人のお姉さんからペダステの円盤を借りた。野獣覚醒だった。主人公・小野田坂道くんのいる総北のライバル校、箱根学園にスポットの当たったストーリーだ。そこで1人の役者さんに惚れた。当時東堂を演じていたひと。
 わたしはそれまで本当に2次元のオタクだった。黒バスが好きだったし、その頃からあんスタとか、刀剣乱舞とかをやっていたくらいには。
 
 こんな綺麗な顔の人がいるのか、と思った。正直一目惚れだったと思う。

 そして高校一年生になって、ミュージカル刀剣乱舞に出会った。なんとか取った阿津賀志山異聞のチケットで、たった一回だけ観にいった。そこにはすごい世界が広がっていた。そのあとも色々観にいった。

 当時のわたしは、そこそこの進学校に通う高校生で、バイトも禁止でそんなに回数はいけなかった。年に5本くらい。通いもできないし、東京には行けない。それでも、本当に日々楽しかった。

 高校2年の夏のことだ。わたしはミュージカルテニスの王子様に出会った。別にテニプリの原作に詳しいわけでもなかった。わたしがオタクになったころにはとっくに連載も終わっていたし(新テニはやっているけど)、触れるタイミングがなかった。
 でも、2.5次元ミュージカルの祖(?)という認識はあったし、せっかくいまこのジャンルにハマってるなら行ったほうがいいやろ、というめちゃくちゃ短絡的な思想でチケットを取った。3rdシーズン関東立海だった。

 そこでまた一目惚れをした。9代目青学の不二役のひと。綺麗だった。その上かっこよかった。特に関東立海では赤也VS不二の見せ場があって、そこで惚れてしまった。繊細で華奢なビジュアルの中に秘める芯の強さ、熱意。そういうのがあった。わたしはテニミュの虜になった。
 この先は前に書いた青学10代目卒業によせてと同じだ。

 9代目の卒業と共に舞台から離れて、戻ってきた先はエーステ。A3!原作オタク2人を引き連れて、ヒプマイの聖地巡礼のために卒業旅行で向かった東京で、銀河劇場で観たのが秋冬公演。役者が役者を演じることの面白さがそこにあった。わたしは原作で七尾太一くんがめちゃくちゃ好きで、エーステの太一くんがほんとうに素敵で、すぐにエーステのオタクになった。

 そのあと、推しの舞台に行きながらエーステのオタクを始めた。エーステのために名義を集めた。本当はあまり良くないけど、リアルの友達に頼んだり、ネットで募ったりした。ランダムブロマイドもそこそこ積んだ。大学生になってバイトを始めてできたお金のほとんどを注ぎ込んだ。

 時を同じくして、わたしは演劇を始めた。大学の演劇サークルに入ったのだ。演劇は楽しい。本当に楽しい。自分じゃない誰かの人生になれる。わたしだけだったら感じられない感情を持てる。大切な仲間にも出会える。

 ただの若手俳優のおっかけだったわたしは、いつのまにか舞台に、演劇に魅了されていた。

 だからこのコロナが憎かった。稽古を進めていた4月公演がなくなった。セリフも覚えたし、もうすぐ通し稽古だったのに。なくなってしまったのだ。そのまま6月公演もなくなった。計画を立てる前から頓挫だ。
 
 演劇を奪われてしまった。

 だから賛同した。もちろんあのCFの姿勢には思うところはあるし、一番大きいのは推しがお礼配信に出るからだけど!それでも!わたしは演劇が好きだし、だからこそ、このまま終わってほしくないとおもったのだ。


 書くのをサボっていたので、今更感が出てしまった。昨日、開演目前のヒロステが公演関係者に陽性がでたため全部無観客にしますと発表があった。わたしは延期前の3/27、ギリギリ滑り込みでシアタードラマシティで観れたけど、初演も観れなくて、開演を待ち望んでいたひともいただろうとおもうと、やりきれない。

 世間は再開ムード、実際にプロジェクトを進めていても、こんなことだってあり得るのだ。いつになったら安心して舞台が観られるのか、いつになったら公演が打てるのか分からないけど、それでも舞台はずっと続いて欲しいと思う。The show must go on である。




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