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味噌開封

冷蔵庫の味噌が切れたので、昨年の10月9日に仕込んだ味噌を開封した。

特にこだわりがあるわけではないのだが、味噌も自分で作るようにしている。
子供の頃から「手前味噌」という言葉があるのは知っていたが、そんな言葉が生まれるほどに自分で作った味噌とやらはおいしいのか?という長年の疑問がきっかけである。
正直、味の違いが分かるかと聞かれたら答えに窮するほどに、特別おいしいものができるわけではない、というのが今のところの感想。自作の味に慣れた頃に他の味噌を食べたら違いに気づくかもしれないかな?どうかな?といったところ。
それでも、大豆を茹でて潰して麹と混ぜて瓶に詰める一連の作業が面白いし、確かに仕込むのはそれなりに手間ではあるがそんなにしょっちゅうやることでもないので、自作を継続している。

空いている果実酒用瓶を利用している

特に引越し前は、対して広くもない借家住まいだったので、スーパーで買えば済むものをわざわざ手作りするなんて道楽じみたことのために大きくて場所を取る味噌がめなんて揃えられるわけもなく、果実酒用の瓶を有効利用している。この瓶は、6月に梅シロップ、それが完成したら味噌、という感じで年中繰り回されている状態だ。

今回は、味噌の素を瓶に詰めた後、ラップ→さらし→ポリ袋2重にして塩で重石→瓶の内蓋と蓋
という状態で寝かせておいた。天地返しも何もしていない。要するに放置。
それでも、空気に触れさせないよう私にしては厳重に重石と蓋をしたおかげか、一切のカビを発生させることなく開封まで保管できた。
特に、「ポリ袋に入れた塩で重石」というのが効いていたように思う。逆に、ラップはいらなかったかな。さらしを被せるならそれだけで良いと思う。

重石に使った塩。もちろん料理などに再利用する

味噌を仕込む際に重石をするわけだが、味噌がめさえ用意しない私が重石など用意するはずがない。
そして、味噌のカビを防ぐためには、とにかく空気に触れる部分をなくすことが肝要。
その2点を完璧にクリアしてくれるのが、瓶の形に合わせて自在に変形し、なおかつ使用後も無駄にならない塩である。
味噌たまりで若干色がついてしまうし、味噌の匂いも移ってしまうが、塩として使うには全く問題ない。むしろ、人によってはより風味の良い塩になったと捉えることもできる。
問題は、こんなに大量の塩をこのあとどう保管するかなのだが…。手近にあった空いている容器に入れたけれど、到底追いつかない。
この際、そのまま次の味噌を仕込んでしまうのも良いかもしれないと思った。再び重石として使うもよし、味噌の材料として使うもよし。

たまりが発生している

重石を退けると、それなりの量の「たまり」が出ていた。この子たちのおかげで、味噌の表面がしっかりと空気から守られ、カビを防いでくれたのだと思う。
まず最初のたまりがさらしに吸われて全体をコーティング→さらに発生したたまりが空気をシャットアウト、といった感じだろうか。味はともかくとして、我ながら、うまくやったなあと思う。
この液体は、そのまま味噌に混ぜ込んでも良いのだが、せっかくなので一部取り分けてみた。

瓶を傾けて回収できた分

見た目も味も、醤油である。そういえば、醤油工場の近くを通ると、味噌の匂いがするなあと思った記憶が蘇ってきた。そのまま醤油の代用として使ってみようと思う。

卵かけご飯

早速卵かけご飯に。味噌の試食より先にたまりを味見することに。
普通にお醤油。おいしい。

あんまりきれいな画ではない

出来上がった味噌は、前回よりも長く寝かせていたせいか、より赤く見える。途中で混ぜたりなどせず、放置していただけだったが、特に場所によって色や味が違うということはなく、全体がちゃんと味噌になってくれた。
今夜から、味噌汁の味が少し変わるかもしれない。

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