ロシアのフェイクアカウントについて その㊱:実例12(Alzhacker@Alzhacker)

【概要】

医者ではないけれど、医学について大量に情報発信しているアカウント。元々はアルツハイマーについて情報発信していたようですが、その後いろいろと手を広げています。ブログも運営しており、そこでも情報発信しています。

ロシアによるウクライナ侵略に関して言えば、2022年02月頃のツイートは割と中立的なスタンスだったのですが、徐々に親露に傾いてゆき、ウクライナに対する憎悪表現まで含むようになってきます。

面白いほど嘘ばかりツイートするアカウントです。

【Profile】

①元々は医学に関した学術書の紹介をしていたアカウントらしいです。

②ピンツイートはロバート・マローン。この人物はCOVID-19に関する誤情報を拡散したことで批判を浴びているそうです。

③2017年時点ではアルツハイマーに関して情報発信していたようです。

【反ワクチン】

①イベルメクチンを支持しているようです。

②反マスクを主張しています。

③ロバート・マローンを推しています。

【ウクライナ侵略に関して/ブログから】

①「中立の立場で発言する」と宣言しています。

②偏向報道に注意するように促しています。

③偏向報道によって報道されていない事項として、色々列挙しています。マイダン革命の米国による選挙工作、バイオ兵器、ネオナチ、ドンバスの虐殺、ロシア語禁止など。全部嘘です

④ブログで映画「ウクライナ・オン・ファイヤー」を紹介しています。ロシアが製作したプロパガンダ映画です。映画はこちら(リンク先を少し上にスクロールしてください)。

⑤Alzhackerが運営するブログでは「中立です」と宣言してからウクライナ侵略に言及していますが、全然中立ではありません。

「報道は偏っているから気をつけろ」と注意喚起しながらロシア擁護の主張を垂れ流してきます。意図的にデマを垂れ流す人に典型的な言い回しです。

【ウクライナ侵略に関して/Twitterから】

①2022年01月にはウクライナ関連でツイートしていません。

②2022年02月26日の投稿。ウクライナにアメリカが運営する生物兵器研究所があるというQアノン由来のデマに対して、懐疑的なツイートをしています。この時期の投稿は、それほど親露に偏っていない印象です。

③2022年03月23日の投稿。NATOの東方拡大が戦争の原因であったとするロシアの言い分を展開しています。嘘です。AlzhackerはMartin Armstrongという人物の情報発信を頻繁に引用しています。何者なのでしょうね。

④2022年04月28日の投稿。ディープ・ステートについて言及。Qアノンの雰囲気が出てきました。

⑤2022年05月14日の投稿。スコット・リッターの情報発信を紹介しています。ロシアに買収されたとしか思えない人物。

⑥2022年05月27日の投稿。ブチャの虐殺はウクライナによるもの、と主張しています。嘘です

⑦2022年07月24日の投稿。ゼレンスキーがアメリカによって暗殺されるというデマを拡散させています。2022年10月19日現在、ゼレンスキー大統領はまだ健在です。

⑧2022年08月06日の投稿。8連続ツイートの4本目。欧米がゼレンスキーを処刑するとの予測を提示しています。2022年10月19日現在、ゼレンスキー大統領はまだ健在です。

⑨2022年08月06日の投稿。8連続ツイートの8本目。Alzhacker氏の中では、ゼレンスキー大統領は豚になっているようです。他にも、ウクライナに対する憎悪表現を含むツイートを投稿する親露派アカウントがいます。自分の言葉に酔っているのですかね。

⑨2022年09月15日の投稿。4連続ツイートの内、1本目と2本目です。

ウクライナ軍によるハルキウ大攻勢(2022年09月06日開始)を踏まえた上でのスコット・リッターによる見解を紹介しています。「結局、ロシアが勝つという結末に変わりはないと思っている。」とのこと。2022年10月19日現在、ウクライナ軍はさらに領土解放に向けて前進しています。

【まとめ】

ロシアのウクライナ侵略に関して言えば、見るべきものはありません。嘘ばかりですし、予測もすべて外れています。

「私はこれから中立の立場で意見を述べる。欧米の偏向報道に気をつけろ。」と前置きしてから親露に偏った情報を提示していますが、デマを垂れ流す人物に典型的な語り口です。

ディープ・ステートにも言及しており、Qアノン系のデマに接触する習慣があるようです。

ブログまで作ったのだから「熱心に親露プロパガンダに取り組んだ」との評価は本望でしょう。Alzhackerはプーチンがウクライナで行った犯罪を情報戦の分野で支援しました。この経歴は消せません。




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