にわかファンからの「身勝手な」鎮魂歌ープーチン氏の高笑いが聞こえてくる

あくまで、上記の記事を読んだだけで書いています。この記事自体は、私の感想ないしは憶測のみで構成されています。私は、ただの「ウクライナファン」を標榜する一般市民です。学者でも、政治家でもありません。以下の記事は、体系的な構成をしていません。できません。感情に任せて、一方的に記しているだけです。

また、私は、フェミニストではないですし、そう名乗る資格もない人間です。なぜならば、女性が顔をしかめるような表現物を、好んで収集しているようなゲスだからです。そういう意味では、これから書くことは、とても白々しいです。

以上で、言い訳は終わりにします。本題に入ります。私は、なぜか独立当初からウクライナに関心を持ち、数少ない関連本を読んできました。そんな「にわか」ファンにすぎません。ただ、何度か、一方的に、ウクライナについて記事を書いてきました。しかし、ウクライナについて、正面切って取り上げるのは、今回で最後になるかもしれません。内容は薄いですが、私なりの鎮魂歌のつもりで書いています。

0 記事を読んだ感想

事態は、思った以上に、いや思った通り、深刻だと分かりました。日本の一新聞が事実にたどり着けるくらいならば、被害は決して珍しいものではないと推測していいのではないでしょうか。「本気で」ウクライナを救いたいならば、もはや一刻の猶予もないことがわかります。世界の首脳は、なぜこの「ロシア軍の蛮行」をはっきりロシアにぶつけて、非難しないのでしょうか。

記事に書いてある通り、ロシアが行っていることは、もはや「地域社会の結束を破壊する」「効果的な方法」として認識されています。こうして私が記事を書いている間にも、確実に被害は起こっているのではないでしょうか。

ロシアがどれだけ占領地域を広げたとか、ウクライナがどれだけ盛り返したかということは、さしたる問題ではありません。その足元で、確実にウクライナの「地域社会」が破壊されているのです。

もし「経済制裁が効果を発揮」して、ロシア軍が退却しても、その時にはもはや手遅れでしょう。残されたのは、徹底的に破壊されたインフラと、人々の中の「わだかまり」でしょう。

ウクライナは死にました。少なくとも、「キエフ公国に端を発し、コサックが作り上げた、正教を掲げる」ウクライナは死にました。今回も、わずか30年ほどの独立でした。しかも、「今回の挫折」は、想像以上に致命的でしょう。地域社会そのものが破壊されているのだから。

1 ウクライナは復興できない

国際政治の駆け引きについては、私は専門家ではないので分かりません。ただ、映像を見て一つ言えることは、ウクライナは、経済的には間違いなく死んだな、ということです。もしロシアが撤退しても、農業や工業などの経済の基盤となるインフラが、あそこまで破壊されてしまったら、もはや立ち直れないだろうということです。ゼロからの出発ではありません。大きなマイナスからの出発です。

もちろん、世界は、ウクライナの復興を「手助けする」と信じています。しかし、それらの投資が行われたとして、それが実を結ぶには、どれだけの期間が必要でしょうか。しかも、投資の見返りを払い切った上で、生活を再建するまでには、どれくらい必要でしょうか。経済の専門家でもない私には、見当がつきません。

「経済的に」大きなマイナスならば、長期間にわたるであろう「復興」を支えるのは何でしょうか。きれいごとを言えば、人々の復興に賭ける「結束」しかないでしょう。ウクライナが「解放」されたときに、ウクライナの地域社会には「結束」が残っているのでしょうか。「全てを忘れて」一丸になって復興に励みましょうなんて、できるわけないでしょう。

ウクライナという国家は、死にました。

2 プーチンはほくそ笑んでいる

最近は、ウクライナの報道も下火になっています。それ自体は予測できたことですし、致し方ありません。ただ、最近の報道を耳にすると、ある論調が聞こえてきます。

「戦況は膠着気味である。ロシアの進軍は思うように進まず、NATOなどからの武器支援を受けたウクライナが持ちこたえている」

中には、「プーチンは焦っている」とか書き立てるメディアもありました。

確かに、ウクライナの地図を見る限りは、ロシアの支配地域は大して広がっておらず、そんな印象を受けます。経済制裁を続けていけば、必ずロシアは音を上げる。そんな楽観的な風潮すら感じました。私も何となく、そうなのかなという気になっていました。

しかし、上記の記事を読んで、考えを改めました。事態は報道されているよりも深刻であり、ある意味ではロシアによるウクライナ侵攻は着実に進んでいるのだと思い知らされました。

おそらく、プーチン氏はもちろんのこと、ロシア軍幹部の誰もが、そのような命令は下していないでしょう。いや、下す必要がないんです。つまり、兵士を駐屯させれば、あとはその兵士が「勝手に」行動に移すからです。命令を下さず、兵士を駐屯させるだけで、ウクライナの地域社会を「根本から」破壊できるのです。

確かに、戦況は膠着しているかもしれません。しかし、プーチン氏から言わせれば、ウクライナを「根本から」破壊する意図は、自分が命令を下さずとも、確実に成功しているのです。そして、もし仮に軍事作戦が失敗に終わって、ロシアが不利な立場に立たされたとしても、この件に関してはこう言えばいいのです。

「兵士たちが勝手にやったこと。私はそんな命令を下していない。私の責任ではない」

「犯人を引き渡せ?私があずかり知らぬところで起こったことだ。知るわけがないだろう」

3 完全な憶測:プーチンの本当の狙い

このような事態を放っておくことから考えると、プーチンの狙いが、ウクライナのNATO加盟への反発だとか、ウクライナ領内のロシア系住民の保護にないことは、明らかです。もちろん、ウクライナを占領して、経済的利益を得ることでもないでしょう。ここまで、経済的に、さらには「精神的に」ウクライナを破壊するならば、そんな見返りは望めませんからね。

大まかに言えば、プーチン氏の狙いは、「現在の」ウクライナという国家を、地上から消し去ることにあるんでしょうね。では、プーチン氏は、ウクライナを地上から消し去って、何をしたいのでしょうか。

それは、失業対策、もう少し言えば、下層民対策ではないでしょうかね。完全に憶測ですが。

ロシアは、資源大国です。それを盾に、今欧米日本が仕掛けている「経済制裁」でも、イニシアチブを握り続けています。そういう意味では、「豊かな」国家です。では、これらの富は、ロシア国民には行き渡っているのでしょうか。答えはもちろん、Noでしょう。専門家ではないので全く知りませんが、ロシアの失業率は低くないはずです。もし仮に失業率は低かったとしても、多くの国民の生活は、低水準なのだと思います。

絶大な権力を握っているとされるプーチン氏でも、こういった人々に対する効果的な政策は打ててないはずです。何より、プーチン氏自体が大富豪なのだから、そういった人々からの不満が集中してもおかしくないはずです。こういった人々は、プーチン氏の絶大な権力基盤を揺るがしかねない、大きな不安要素なのだと思います。

では、どうするのか。そのウルトラC的な解決法が、今回のウクライナ侵攻なのではないかという結論に、たどり着きました。つまり、ウクライナに侵攻して、「経済的」そして「精神的に」ウクライナを破壊する。その結果、ウクライナには、多くの放棄された土地が残る。そこに、財産を持たないロシア下層民を「合法的」かつ「自主的に」移住させる。もともとウクライナの土地は豊かなので、彼らも頑張れば、一財産を築ける。

完全に、憶測に憶測を重ねた、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な結論です。ただ、今回のロシア軍の動きには、個人的には解せないところがあります(キエフを一気に陥落させなかったのは、いまだに最大の謎)。だとすると、プーチン氏の本当の狙いは、表に現れていないところにあると考えざるを得ません。その考えに材料を与えてくれたのが、上記の記事だったわけです。プーチン氏は着実に「予定」を進めているし、自らの権力基盤を脅かす「不安要素」を「手っ取り早く」「効果的に」解消しようとしているのです。

「現在の」ウクライナという国家は、間違いなく命尽きようとしています。

4 さらなる憶測:その結果、プーチン氏が得るもの:完全勝利

ただ、この以上の憶測を完全に捨て去ることができなかった理由は、それだけではありません。プーチン氏にとって、今回のウクライナ侵攻は、現在抱える「不安要素」を解決できるだけでなく、将来(おそらく、プーチン氏の死後)まで自らの偉大さを歴史に刻むことが可能だからだと、推測したからです。

もしロシアの失業者、下層民たちの移住がうまくいったら、どういうことが起こるでしょうか。彼らは「ウクライナ国民」として、定住するでしょうね。ウクライナ語ではなく、ロシア語しか話さないけれども。彼らや彼らの子孫は、「ウクライナ国民」として、選挙に臨むでしょうね。その時、ウクライナは、「民主主義の」手続きに基づき、「プーチン氏を称える」「ウクライナ語を話さない」国家になるでしょう。

つまり、今回のウクライナ侵攻がどのような結果に終わったとしても、50年後(?)のプーチン氏の勝利は確実なのです。たとえ、軍事作戦は失敗に終わっても、50年後(?)、プーチン氏は、ウクライナの「征服」に成功するのです。しかも、それは、欧米が標榜する「民主主義」の手続に乗っ取った「合法的」征服です。これほど高笑いしたくなるような勝利があるでしょうか。

妄想が過ぎますかね。確かに、私もそう思います。ただ、私としては、プーチン氏は、それくらい妄想するような「冷静な」「狂人」だと思っています。それに、ウクライナに比べると小規模ですが、ロシアの東方には、まるでその妄想が妄想ではないことを証明している島々があるではないでしょうか。確かに妄想にすぎませんが、妄想と片付けきれない部分があるのも確かです。

「現在の」ウクライナという国家は、もはや青息吐息です。そして、50年後(?)、「プーチン万歳」と叫ぶウクライナという国家が誕生します。

5 最後に:ウクライナへの鎮魂歌

では、「現在の」ウクライナは、完全に地上から消滅してしまうのでしょうか。キエフ公国以来の「正教を掲げる」ウクライナは、「新しいウクライナ」にほとんど飲み込まれてしまうでしょう。わずかに残るとしたら、ロシア軍がほとんど軍事作戦を展開しない、ウクライナ西部地域でしょうね。

ウクライナ西部地域は、カトリックを標榜するポーランドの影響が強く、カトリックの文化が色濃く残る地域です。そういう意味で、ロシアとしても、迂闊には手を出せない地域なんです。ただ、ウクライナ西部地域が「現在の」ウクライナの後継国家として残ったとしても、それは似て非なるものでしょうね。

それならば、ここまで偉そうに語ったお前は、どうするのかと問われると困りますね。私のような「にわかファン」にできることは、本格的にウクライナ語を学ぶことくらいですかね。ウクライナの地で長らく活躍してきたコサックの文化を体感する。それによって、長らく国家の樹立を夢見ながら果たせなかった、彼らの精神を鎮魂したいと思います。はっきり言って、一円にもならないので、実行するかどうか怪しいですが。

以上、憶測に憶測を重ね、強く関心を持っているとはいえ、「一方的に」ウクライナを殺してしまいました。失礼極まりないと思います。ただ、たとえ戦線が膠着していようとも、残った住民の方々は、ロシア軍に怯えているのは間違いありません。そして、殺されはしなくても、被害に遭っている方々は、確実に増えているのでしょう。もちろん「高度な」政治的判断に基づいているのでしょうが、このまま「真綿で首を締める」ような方法を続けていても、ウクライナは救われないとだけは、言い添えておきましょうかね。

ただ、ロシア侵攻に絡めて、ウクライナについて語るのは、これで最後のつもりです。








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