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私の好きな映画のシーン(37)『マーフィーの戦い』

 子供の頃、テレビで見る映画の大半は、西部劇か戦争映画だったように思います。いずれも秀逸な作品ばかりで、ドキドキワクワクしていたのを覚えています。
 本作『マーフィーの戦い』(監督:ピーター・イェーツ)もまた、その中の一作として心に残っています。
 ただ、人間の記憶とは勝手に書き換えているらしく、小学生の頃にテレビで観たと思っていたのですが、劇場公開は1971年なので、劇場公開から数年後にテレビ放送したとして、私が高校生の頃に観たのだと思われます。
 話は第二次世界大戦末期の南米。整備兵のマーフィ(ピーター・オトゥール)が乗船するイギリス商船マウント・カイル号がナチスドイツのUボートに攻撃され乗組員が殺されます。生き残ったマーフィは、ナチスドイツとの戦争終結となっても、河川に潜むUボートへの復讐を諦めず復讐の戦いに挑みます。村人たちが投げかける「戦争は終わった」という言葉にマーフィは「俺のはまだだ」と問い返し、ラストシーンへと。最後の戦いに向かうマーフィーの表情は今でも忘れられません。
 ロサンゼルス駐在時に本作のDVDを買い喜んで観ていましたが、「ダイ・ハード」のジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)に私が没入した原映画風景が、この「マーフィーの戦い」ではないかと、ふと思いました。因みに、その当時はセンチュリー・シティにあるあのナカトミ・ビルの真向かいに住んでいたので、尚更なのかもしれませんね。中嶋雷太

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