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私の好きな映画のシーン(19)「マグノリアの花たち」
邦題は「マグノリアの花たち」なのですが、原題「Steel Magnolias」でないと映画のストーリーの骨の部分は伝わらないと思っています。アメリカ南部、ルイジアナの小さな町の、小さな美容室をめぐる六人の女性たちの物語で、喜怒哀楽を静かに受け止めていく強さが描かれた作品です。(詳細はぜひ観てください)
今回改めて調べてみると、本作品は元々は1987年にオフ・ブロードウェイで初演、その後2005年にブロードウェイで演じられた演劇でした。この映画版は1989年に劇場公開され、ベルリン国際映画祭等で高評価されました。
さて、その出演者(特に6人の女優さん)ですが、サリー・フィールド、ドリー・パートン、シャーリー・マクレーン、ダリル・ハンナ、オリンピア・デュカキス、そして当時は新進気鋭のジュリア・ロバーツ。この6人の名俳優の演技を軸にして物語が綴られていき、その周りを男優陣(トム・スケリット、ディラン・マクダーモット、サム・シェパード)がしっかり固めています。
私が好きなシーンですが、最後にクレジット・ロールが流れる映像です。イースターの春めいた日、産気づいたアネル(ダリル・ハンナ)を乗せ病院へ向かう車、それを追う二人乗りのバイク。徐々にカメラが引かれ、空から彼らを温かく見守るように離れていきます。そのカメラ目線は物語のなかで亡くなったある女性のようでもあります。ネタバレを避けねばならないので話はここまでとしますね。中嶋雷太
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