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「作るもの」と「創られるもの」 [24]


24.初代教会誕生の経緯 [6]


では「彼らが一つになるためです」とは、どういうことなのでしょうか?

「一つになる」とは、私たち人間には、分かりにくい言葉です。

色々な解釈をすることができますが、それはますます混乱を招くことでしょう。

日本文化の「和」に似た解釈も生まれますし、極端に言えば「全体主義」にもつながります。

しかし幸いにも、このヨハネ17章のイエスの祈りの中で、「一つになる」ことがどういうことなのかをイエスは語っています。

その「一つになる」とは、説明すれば長くなりますので、どういうことかを要約すれば、

父なる神と子なる神イエスが互いに愛し合っているように、神と信者たちは互いに愛し合い、また信者同士も互いに愛し合い、父なる神とイエスが同じ意志を持つように、神と信者も同じ意志を持ち、神の御心に一つとなって、神と人、人と人が協力し合って生きていくことです。

ヨハネ17:26
わたしは彼らにあなたの御名を知らせました。また、これからも知らせます。あなたがわたしを愛してくださった愛が彼らのうちにあり、わたしも彼らのうちにいるようにするためです。

ここで言われている「一つになる」とは、「互いに愛し合う」ことと、重なることだと思います。


さらに、「一つになるため」のイエスの祈りの範囲は、弟子たちだけに留まりませんでした。

ヨハネ17:20-21
わたしは、ただこの人々のためだけでなく、彼らのことばによってわたしを信じる人々のためにも、お願いします。
父よ。あなたがわたしのうちにおられ、わたしがあなたのうちにいるように、すべての人を一つにしてください。彼らもわたしたちのうちにいるようにしてください。あなたがわたしを遣わされたことを、世が信じるようになるためです。

それは教会の宣教により、新たに信じていく人々も含まれていました。

つまり、現代の私たちも含まれています。

2000年前、競い合うことばかりしていたような弟子たちが「一つ」されたように、今日、教会の中で、決して仲が良いとは言えない信者同士であったとしても、神には今も「一つになる」ことを実現することが出来るのです。

イエスは後に、教会の迫害者であったサウロも、この「一つ」に加えていかれました。

「一つになる」目的は、この世の人々に神の愛を知らせ、相互愛を体現させるためです。

ヨハネ17:23
わたしは彼らのうちにいて、あなたはわたしのうちにおられます。彼らが完全に一つになるためです。また、あなたがわたしを遣わされたことと、わたしを愛されたように彼らも愛されたことを、世が知るためです。

これが、神の栄光の現われになるからです。

ヨハネ17:1
イエスは目を天に向けて言われた。「父よ、時が来ました。子があなたの栄光を現すために、子の栄光を現してください。」

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