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夜の長居公園は絶好のデートスポット ~ボタニカルガーデン~

生まれ変わった長居公園

 私たちのマラソン練習コースとしても愛用している、大阪市住吉区の長居公園

 関西の人々に親しまれてきたこの長居公園が、2022年、大幅に改装されて魅力的な施設がたくさん増えたのをご存知でしょうか。

 中でもお勧めなのが、夜の植物園で催される音と光のアート空間、「ボタニカルガーデン」です。

 音と光、自然と調和した芸術。面白そうなのでぜひ行きたい。とはいえ、こんないかにもカップルが集まりそうなところに男一人で行くのもなぁ。そう思って周りを見回します。もちろん一人しかいません。うちのオーナーです。

「有希さん、デートしましょう。」

「えっ!?」

精霊のいる風景

 9月中旬の夜。我々は、ヤンマーマルシェで野菜たっぷりの夕食を摂った後、木に囲まれた闇の奥へ入り、ボタニカルガーデンの入り口へと進みました。

「さて、デートのはじまりですよ。」

 そう言ったオーナーに何と言い返すべきか。もともとは私が言ったことやけど。しばらく考えながら木陰の闇の中を進むと、木琴を打ったような澄んだ音が響き、音と共に白い光が通り過ぎていきました。

「きれい…。」

「良いね。」

 土や植物のにおいと、森林の中の涼し気な空気が混じり、まるで精霊が通り過ぎていったかのような気になりました。

ボタニカルガーデンの風景

 この美しさをスマホのカメラで収めることはできませんでした。ぜひ足を運んで、音と光、におい、空気など、その場の全てを五感で味わっていただきたいです。
(現地での写真撮影は認められていますがフラッシュは禁止です)

 とても良い雰囲気の場所だけに、まだ知り合って間もないお友達感覚の頃に来るよりも、充分に仲が深まってきた頃に一緒に来るのがより適しているかと思います。

何枚撮っても心霊写真風

 一周回って折り返し、出口へと向かう前に、

「デートの体で来てるんやし、この一番良い景色で、二人で記念写真を撮っておきましょうよ。」

 私はそう提案し、オーナーのiPhoneで、この景色を背景に2ショット写真を撮りました。

 しかし、フラッシュは使えないし、iPhoneがバックの強い光と間近の人間の顔とで、明度の調整をするのが難しすぎたのだと思います。

 できあがった写真が…。

オーナーの首が赤いし、Inaの顔が老人に見える
Inaの顔がつぶれている
背景がゴッホっぽい?

 まるで水彩画!いや三枚目は油絵かな。これはこれでアートに見えなくもないでしょうか。

 どうしても良い感じの写真を一枚くらいは撮りたいと、スマホ背面のより高性能なレンズを使ったり、光の強くない背景まで移動したりと試してみたのですが、撮れるのはことごとく心霊写真。精霊どころか本物の悪霊がいるのかと思えてきました。

 こんなに良いムードのデートスポットの中で、撮れば撮るほど「心霊写真」が増えていく!と大慌てする大人が二人。心霊写真のアルバムが出来上がったのを見ているとだんだん笑えてきました。

締めくくりはデニーズ

 ボタニカルガーデンは植物園の中を回るのでけっこう歩きます。ちょっと疲れたけど、長居公園内のお洒落なカフェは既に閉まっているので、公園沿いにあるデニーズでミニパフェを食べて休憩しました。

 ドリンクバーのカフェラテを飲みながら、スマホの中の「心霊写真」をながめて笑っているオーナー。別に下見やからエエけど、大人のデートという雰囲気はどこにも無いな。

「あー、楽しかったー。」

 まあ、楽しんでもらえたならなにより。そう思うことにしました。

長居公園へぜひお越しください