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防ごうネットサギ① まずはセキュリティソフトと「クロサギ」

 ネットサギが巧妙化しています。気を付けているつもりでも引っかってしまうものと考えて最低限、PCとスマホにセキュリティソフトは入れておきましょう。


セール告知のメールは疑ってかかるべき

 発端は昨日届いた、とあるオンラインショップのメールでした。(後に偽装と発覚)

 それはたいていの場合、「このメールが届いた上得意様限定のシークレットセールです!」みたいなことが書いてあるわけです。つまり、普通にWebブラウザから検索してそのお店のトップページを見ても普段通りだけど、このメールに書かれている特別なURLが特設サイトとなっております、というわけです。

 この「特別なURL」が罠なのです。通常のトップページとURLが違っていることをごまかしていますが、URLが違うのだから偽物です。

 だけどこの偽物が、本物のデザインそっくりに作り込んで、本物のサイトからコピーした画像を貼り付けた、実によくできた「真の偽物」だったりします。そんな本物そっくりのログインページで、偽物と気づかない貴方がログインID(大抵の場合はメールアドレス)とパスワードを入力してしまったとしたら。

 その瞬間、貴方のログインIDとパスワードはサギ師に盗まれたわけです。これでサギ師は、本物のオンラインショップに、貴方になりすましてログインできてしまいます。

 さらに悪いことに、偽物のオンラインショップと気づかずに商品を選んで、クレジットカード番号とセキュリティコードを入力して支払いを済ませてしまったとしたらどうなるでしょうか。

 即座にカード会社に連絡してクレジットカードを停止しないと、最悪の場合は限度額いっぱいまで使い込まれた上に、キャッシングで借金までされてしまいます。

スマホにもセキュリティソフトは入れておこう

 実は私自身、世界最大の某オンラインショップの偽サイトにクレジットカード情報を入力する寸前まで行ったことがあり、その恐怖からPCだけでなく、スマホにも「ウイルスバスタークラウド」を入れています。

 その為、その「怪しいWebサイトのURL」を画面で確認した瞬間、ウイルスバスターが警告を発しました

怪しいURLを検知した警告

 スマホにインストールしてから1か月ほど経った今、ウィルスバスターは正しく役目を果たしていると確認できました。100%確実とは言い切れないにせよ、サギサイトへの誘導はこれで大部分防げるのではないでしょうか。

漫画でだます側・だまされる側の心理を知る

 実際、サギの怖さは、いざ引っかかってみないとわからないものだと思いました。

 例えば、

「繁華街できれいな女性に声をかけられた」
「リスク無しで大儲けできる投資をもちかけられた」

 とかいうのは強い警戒心が働く人でも、

「長い付き合いの信頼できる人物から紹介された」
「子が通う学校の教師を名乗る人物から連絡が入った」

 などは何の疑いも無くだまされてしまった、というのも多いかと思います。その人の心の弱い部分を突かれると、いとも簡単にだまされるのだと思います。

 そんなサギの生々しい実例を、だます側、だまされる側の双方から知って手口を理解するには、詐欺サスペンスの名作「クロサギ」がお勧めです。

「クロサギ」シリーズ 漫画:黒丸 原案:夏原武 (小学館)

「クロサギ」全20巻、「新クロサギ」全18巻、「新クロサギ 完結編」全4巻、合計42巻に及ぶ超大作です。今年の再ドラマ化に合わせた新編が発表されるのではないかと個人的に期待しています。

この記事を書いたきっかけ

 世の中、ネットサギに対する注意喚起や対策をとりあげた記事には優れたものがたくさんあります。その意味では、私たちがわざわざ記事にする必要も無いかなと思ったのですが、

「実際に引っかかってしまう一般人が書く記事こそ、身近にある怖さを感じてもらえると思うのでぜひ書いて欲しい。」

 という身近な人たちの意見を受け、急きょ記事にしました。1回分では書ききれないので数回にわたり連載いたします。