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重職の役割とは・・?

7月末から二週間かけて1条ずつ読んできた「重職心得箇条」。
先日、亀山眞一先生(歴史研究者・思想家・経営コンサルタント)のオンラインセミナーに参加させていただきました。
* 亀山ゼミ「佐藤一斎 重職心得箇条」に学ぶ【東洋の人材マネジメント】

■ 「重職心得箇条」 とは...?

そもそも「重職心得箇条」とはどういうものなのでしょうか?

佐藤一斎先生が岩村藩(自身の出身藩)に頼まれ、藩主を支える重職に向けて書き下ろした書が「重職心得箇条」になります。

ポイントは藩主に向けて書いたのではなく、藩主を支える重職に向けて書かれたということ。リーダーとは根本的に求められる役割が違うので、リーダーに必要な帝王学とは全く異なります。

「重職心得箇条」を企業にあてはめると、重職=幹部社員。

マネジメントする幹部社員に求められる在り方とは?

これが本書の最大のテーマになります。

■ トップ、重職、メンバー、それぞれの役割は...?

名称未設定のアートワーク 2のコピー

それぞれの役割の違いをしっかり定義したいと思います。

▷トップ:経営者、リーダー
 方針の決定者

▷管理者:重職、幹部社員、管理職
 トップが出した方針に対して、判断する指揮官
 トップとメンバーのつなぎ役
 状況と照らしあわせて、具体的な施策に落とし込む

▷監督者:現場の長
 現場の取りまとめ役
 管理者が出した判断・命令に従う

組織はこういった役割のもと成り立っています。

■ トップと重職、理想の関係とは...?

リーダーは方針を決め、管理職はその方針が実現するように具体的な施策に落とし込んで、うまく調整していく。

こういった関係があるべき姿ではあります。

例え話に亀山先生がおっしゃっていましたが、
リーダーは「飛行機で○○まで行って!」という人、
管理職は「燃料が足りないかもしれないから、○○の手前で着陸した方がいいかもしれない」「こういう経路もあります」「燃料は足りることが分かったので、このまま行くことも可能です」と状況にあわせてリーダーに選択肢を与えられる人。そして方針実現に向け、現場を動かせる人。

トップが決めた方針を愚直に遂行するのではなく、現状を把握しまわりと調整できないと機能しません。

「亀山先生が思う一番の重職は?」とのご質問に即答されていたのが、豊臣秀吉の弟・大和大納言秀長。秀吉を支える最大の柱で、大名の本音をうまく引き出し、秀吉とのつなぎ役としてうまく機能していたそうです。

堺屋太一氏著書の「秀吉」を読むとその名参謀ぶりが分かるとのことでしたので、一度読んで見たいと思います。


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私が毎朝参加していた勉強会の詳細はこちらです!
一般財団数理暦学協会主催の勉強会佐藤一斎著「重職心得箇条」
https://bit.ly/307rp9E
9月1日からは新シリーズ(四書五経 大学を読む会)がスタートします!

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