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そのたなびく髪、私に下さい

1年半前にかけたパーマがとれ、やっと以前の私に戻った。

2018年の11月、私は神宮前にある、とある美容室にいた。妹がそこの美容室で切ってもらったら、それは恐ろしくあか抜けたので、じゃあ、私も。と思ったわけだ。

前髪の短いおしゃれな美容師さんが、ウルフカット・前髪ありを提案してくる。全体にパーマまでかけるという。ふむ。

妹ははりのある直毛、私は反対。妹は目鼻だちくっきり、私は反対。色々不安があったものの、妹はとても素敵になったぞ!と言い聞かせ、お任せした。

そして、それはとても残念な結果に終わった。

その美容室の帰りに行ったハワイ。ハワイの女の子と言えば、子どもから大人まで、揃いも揃ってワンレンロングだ。

ロコガールの細く長い髪が、風に揺れて光るのを見る度に、山火事にあったお猿さんのような私の髪が泣く。心から切実な思いがこぼれ続ける。「あー、あー、あー、あー。そのたなびく髪、私に下さい。」

モードな美容室で作ってもらったモードな髪型は、担当の美容師さんと妹からは大好評だった。でも私自身からは不評で、鏡を見る度に悲しくなった。

人からいいよ~!と言われても、私自身がそう思えないんじゃ、身も蓋もない。私のときめきを追いかけようよ。

最後までお読み頂きありがとうございます。 いとうれしです。