あれから
前回は、ピアノとはなんぞや?というテーマを音楽素人の目線で書いた。
あれから1年以上。コロナ禍にももれなく突入した山下家。
近況を書こうと思う。
まず結論から。
あんなにグランドピアノを喜んでいた娘だったが、あっさりとピアノをやめてしまった。
・・・・・・。
ヽ(´▽`)/ ワッショイ
まあ、そんなもんだ。人生うまくいかない。
娘は少しずつ少しずつ、ピアノへの熱が冷めていった。
そのかわり。
息子(弟)が習っていたチェロに猛烈な関心を抱くようになった。
ついに「ピアノやめてチェロやりたい」と宣言された。
山下家は母子家庭でお金がないから、りえしの意識は一瞬飛んだ。
息子がチェロ始められたのも、先生が分数チェロを貸してくれたから。
お、大人のチェロはいったいいくらするんすか。
グランドピアノの借金もまだ終わってないのに。。。
チェロの先生に相談したらあっさりまた貸してもらえることになった。
でもピアノもきっちりけじめつけて終わらせたい。
4回連続出場していたグレンツェンの全国大会までは頑張る約束させた。
下がり続けるモチベーションと闘いながら、娘は頑張った。
とても良い仕上がりになりつつあった。
しかし運命は娘にけじめをつけさせなかった。
なんとグレンツェン九州大会の1週間前に『コロナ禍による中止』が決定されたのだった。
もちろん全国大会も中止。
娘の5回連続全国大会出場は幻となった。
尻切れとんぼ状態のピアノ人生に別れを告げた娘は、念願のチェロを始めた。
それからは、何もかもが中止、中止、の1年だった。
どこへも行けない日々。
でも山下家には音楽があった。
グランドピアノとチェロできょうだいデュオを楽しんだり、鬼滅の刃や米津玄師とかBTSとかNiziUとか、適当に弾いたりして笑えた。
1年以上チェロを頑張ってきた娘が、りえしの大好きな『世界の車窓から』を弾いてくれた瞬間、りえしと全米が泣いた。
息子は今もなおピアノを習って頑張っているし、娘も時折ピアノを弾いて楽しんでいる。
どこへも行けなくても音楽が山下家を明るくしてくれた。
余談だが、息子は前年のグレンツェン九州大会で金賞を頂いた。
グランドピアノ買って、やっぱりよかったと思っている。
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