見出し画像

プロ野球人生は、何で計られるのだろうかー過酷な運命にさらされる若い人たちにー

ファイターズ2020 7/8 17試合目 京セラドーム Bs×F  4対10

昨夜は、知り合いの退院祝いに近所のお店で飲んでいて、スマホの一球速報を開くとファイターズが1点先制したところだった。ややしばらくたってもう一度見ると7点入っていた(!?)たいしちゃんがタイムリーを放ち、コンスケが3ランを打っている。見てないと打つんだよねーの法則が発動されていたらしい。

先発ニック・マルティネスは、6回に特大のホームランをメジャーリーガージョーンズさんに打たれたが、一失点で約2年ぶりの勝ち投手となった。本当に実直で我慢強く、チーム全体のことを思う人。復活が嬉しくありがたい。

前日は、ファイターズが1対7で負けて、次の日は10点取って勝った。(誠に失礼ながら)オリックス との一番弱い対決は、どっちもどっちで続きそうだ…。

前日、右手の小指を負傷した野村佑希の状況は、わたしが想像していたより深刻だった。ヒビくらいで済むのではと安易に考えていたのが恥ずかしく申し訳なかった。ごめんなさい。複雑骨折していたようで手術の後、全治3ヶ月と発表。去年の股関節脱臼が全治5ヶ月、今度は3ヶ月…二十歳には、また辛い長い時間。

ファイターズにとっても大きな希望となっていただけに、栗山監督の心境もひどく辛いものだと思う。しかしながら、そういうピンチで逆境の時こそ、最も大胆で新気な方法を取ろうとするのも栗山英樹とファイターズ。

この日は、ファームから高濱祐仁が呼ばれた。去年、一旦契約終了とされ育成契約選手として再出発していた。淺間大基とともに横浜高校から入団6年目。長打力、強打の大型内野手として期待されていたが、故障も続いて伸び悩んでいた。今年で最後と腹を括っていたのか、怪我が癒えてコンデションが戻ったのか、イースタンリーグでは絶好調の首位打者だった。

こないだ鎌ヶ谷の試合で、高濱くんが打って活躍するのをテレビで見ていたとき、ポジションも右バッターとしてのタイプも、ジェームズと全くの丸かぶりで、こりゃー辛いところだなあ。いくら打っても今の一軍チームに入る隙間はないよなーって勝手に気の毒がっていたんだけど。

突然、コインは裏返った。

表舞台で光り輝いていた野村佑希と、その裏側で育成選手としてプロ野球人生を取り戻そうともがいていた高濱祐仁の立場は、たった1日で大きく変わる。

支配下登録ー即一軍登録ー栗山監督の「前に進むにはドラマー物語が必要だ」という信念のようなものは、どんな力を見せてくれるのか。この日は、高濱くんの出番はなかったが、崖っぷちから起死回生の打球が飛び出すのはいつだろうか。

そして、もう1人ーわたしにとっては、最重要な事態が起こっていた。石川亮ー今季一軍初登録! なぜか春のキャンプの時から二軍に留め置かれ続けてきた石川亮。去年の有原ー石川バッテリーを解雇されて以降、行き場を失っていた石川亮。

やっと出番が回ってきたのか、亮たん😢😀 (活躍の時がきたら、いやというほど長々と書かせていただきますよ。)

毎度のことだと言えば毎度のこと。何度も同じことを書いている。つくづくとプロ野球は、過酷で残酷な世界だと。いつ何時、何が起こるかは誰にも何もわからない。文字通りに一寸先は闇だし、その反対側で息を吹き返す物語もある。

ープロ野球選手として成功するために必要なものはなんですかー

「運です」

田中賢介さんは、かつてそう答えていた。それを言っちゃあおしまいよ?賢介さんって思ったけど…正直で実感の伴った答えだった。

運命に翻弄されるプロ野球人生だとしても。若い人たちは、力を尽くして野球場で生きていくしかない。その時間が尽きるまでは。

それを見つめるわたしたちも、同じこと。不確かでしかない現実を、生きていくしかないに変わりはない。だから痺れるんだよ。野球場で放たれる光にー。


ファイターズ 7勝9敗1分



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?