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暗室教室に通ってみた #1
暗室教室に通い始めたので、せっかくなら記録をつけたいと思う。
カメラに興味を持ち始めたのは、社会人3年目の23歳のときだった。
初めて買ったカメラはコンパクトデジカメで、その後に一眼レフを手に入れた。
もぅその頃にはiPhone7ぐらいになっていて、私が知ってるカメラは携帯か、デジタルカメラの2択だった。
当然ボタンを押せば撮れるし、当然カラーに映る。
その時はそれが当たり前なんだと思っていた。
いざカメラを握ると、全て白飛びする勢いで意味がわからなかった。正直iphoneが世界で一番最強じゃね。とも思った。それからは、いかに素敵な構図で撮影するのか、カメラの技術をどう上げようかと試行錯誤した。
ふと気付いたときには、設定を合わせてシャッターを押せばキレイな写真は大体撮れた。その上おしゃれには敏感な方で感覚も悪くはないのですぐにすくすくと成長し、カメラマンになって4年目に差し掛かろうとしていた。
そんなある日。
インスタに止めどなく出てくる素敵な写真家たちのお写真たち。
そもそも、写真ってなんなんだろう?
なんでシャッターを押すとこの瞬間が記録されるのだろう。
となんだか不思議な感覚に陥った。
カメラマンはこの世にたくさん増えてきた。それほど手軽で便利なものになっていた。
便利というものに飽き飽きしていたり、便利の中の不便を感じていた私はカメラの歴史について調べ始めた。
暗室は知らなかった訳じゃない。映画でも何度も見たことがあるし憧れがあった。調べ始めてるうちに、自分でもやってみたくなって暗室教室に辿り着いた。
暗室教室は、全部で6回の授業で毎週金曜日みんな仕事が終わってから来てた。習いに来ていたのは小柄で可愛らしい雰囲気の女性と、髪の毛がものすごく美しい紫の美人な女の子、そしてメガネがおしゃれな気さくな男性だった。
こんな素敵な人たちとこれから一緒に毎週習い事かぁと思うだけで嬉しくなった。
第一回目は、フィルム現像をした。
授業までにフィルムを36枚撮影し、みんなそれぞれフィルムを1本持ってきた。
私はフィルムカメラさえ持っていなかったので、ヤフオクでフィルムカメラを3000円で買った。
![](https://assets.st-note.com/img/1720223960656-w3OsEKNYDA.jpg?width=1200)
このカメラはオートなので難しい設定は全然いらなかった。
フィルムには、光に反応して変化する感光乳剤というものが塗られている。
撮影するとこの感光乳剤が光に反応して、記憶するそう。その変化は肉眼では見えないそうで、その像を潜像と呼ぶみたい。
目に見えない状態から、目に見える状態にする工程をしていく。
![](https://assets.st-note.com/img/1720224546578-RAyv6tDrWQ.jpg?width=1200)
まずはじめに、フィルムピッカーでフィルムの先端を取り出す。
現像タンクのリールにセットしていくこの工程は完全なる暗室でやっていく。
部屋を完全に真っ暗にした状態でするので、あらかじめフィルムや現像タンク、ハサミの場所を決めてから真っ暗にする。
フィルムを深く差し込んでから、カチャカチャと回してフィルムをセットする。蓋を閉めるまでは暗室状態が続く。目が慣れるということもないぐらい真っ暗な空間での時間は驚くほど耳に意識が集中して五感をフルに使うことができた。
フィルムを現像タンクにセットしたあとは、化学薬品を現像タンクに注ぎ込み、像を浮かび上がらせる工程に進む。
①前浴(水) 20℃ 1分 連続撹拌
②現像液 20℃ 7分半
1分撹拌 50秒置く(気泡を無くすようドンドンと置く) 10秒撹拌
③停止液 15℃〜25℃ 1分 連続攪拌
④定着液 20℃ 5分
1分撹拌 50秒置く 10秒撹拌
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ここまではフィルムは光に当たるとダメ
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⑤水洗 現像タンクに水を注ぎ、5回攪拌
水を出して新しい水を入れて 10回攪拌
水を出して新しい水を入れて 20回攪拌
水を出して新しい水を入れて 20回攪拌
⑥水滴防止液 30秒 浸して置く
⑦乾燥 下におもりをつけてほこりの少ないところで干す
(スポンジでフィルムを拭く)
攪拌をしている時は、ただただ時計を見て
丁寧に手を動かす事に集中する。
動画を見ながら携帯でインスタをチェックする、というのが主流になっている現代人にとってはとても有意義な時間がそこには流れていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1720226474938-b0b87lVdbf.jpg?width=1200)
フィルムを現像すると、白と黒が反転して像が現れる。
これをフィルムと同じく感光乳剤が塗られた印画紙にプリントをすると再び像が反転して白と黒が再び反転して、現実を同じ状態になる。
どう考えても不思議な現象だけど、科学の力はとんでもない。
Dr.ストーンというアニメを見ていても思う。
今当たり前に使っている物は、そもそもこの世には無くて誰かが発明して考えて作った物だと。
カメラの歴史についても興味が湧いてきて、かなり詳しく調べたので次回のnoteにまとめようと思う。
では。
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