「ありのままの自分で愛されたい願望」について思うこと

女同士で集まってお酒を飲んでいると「ありのままの自分で愛されたい」みたいな話が出てくることがあります。

2013年のディズニー・アニメ「アナと雪の女王」にも"ありのままの自分"というキーワードが出てきます。
劇中のエルサが言う「ありのままの自分」とは「偽らない自分」。つまり氷の魔法使いであることをオープンにする自分です。

ということは、飲み友達の彼女たちも「何か」を隠して暮らしているのか……?! それは一体、何……?!

なぁんて、好奇心が湧いてくるんですが、冷静に考えれば「自分を抑える」くらいのことは、誰でも日常で大なり小なりやっているのだと思います。
本音を言いたいけど、言わない方がいい場面も、けっこうありますからね。

そうやって暮らしていると、人付き合いは「まぁまぁいい感じ」にやっていけるんですが、どこか満たされない、寂しい気持ちになることもあります。

それで、お酒でちょっと理性がゆるんでくると「わがままな部分があっても、ダメなところがあっても、それでも好きでいてくれる人が欲しい」なんて本音が、つい口から出てくるのかもしれません。

ただ、「ありのままの自分で愛されたい」という願望に無意識に「自分だけは」というのがくっついていると、色々とつらいだろうとも思います。
「ありのままの自分」のことは愛して欲しいけど、相手の「ありのまま」は愛せないっていう。
若き日の自分を振り返ると、まさにこのパターンでした。

例えば、既読スルーされた時。
「どうして?!」「ひどい!」って、そんな相手の"あるがまま"を否定していました。そして、なんとかその態度を変えようとして、最後は(勝手に)傷ついて別れを告げるっていうね……。

でも、自分も既読スルーはするし、それは許して欲しいんですよ〜。
「勝手だね〜」って、当時の彼氏に言われたの、いまだに覚えています。

タイムマシンとかで過去の自分に会うことがあったら、教えてあげたい。「ありのままの自分」を愛してもらうより、自分が「ありのままの相手」を愛してる方が幸せだよ、と。

恋愛とは違うんですけど、ハナコの「待ちわびた反抗期」というコント、我が家で実際にあったことの再現みたいで好きです。
そんなところも、愛おしいっていうね……。


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