「街録ch」オウムと陰謀論

YouTubeの「街録ch」で水道橋博士と上祐史浩氏の対談を観た。上祐氏の話は同チャンネルで前にも聞いたが、この人はすごく頭がいいと思うし、社会や人間を大きな優しい視点で見ていると感じるし、「こういうことを言っている人って他にいないな」と思うことを言う。私は基本的に好きな種類の人間である。が、言いたくなったことがあったので書く。

彼は、以前「街録ch」に出た時もそうであったが、当時のオウムやその信者を今の陰謀論やQアノンと重ね合わせて語っている。その話の中で納得、理解できることはたくさんあるのだが、今、「多数側からは陰謀論者とされている側の人間」からすると、いくつか言いたい。上祐氏は「コロナがフェイクだと考えている人」=「信憑性の薄い陰謀論を信じている人」と基本的には考えていると思う。しかし、多くの「コロナがフェイクだと考えている人」(まず前提として「コロナがフェイクだと考えている人」と「Qアノン等とされている陰謀論者」がイコールではない)の情報源は、もちろんSNS上の信用してよいのかわからないような情報もあるとは思うが、国の公式発表(日本だけではなく、アメリカやヨーロッパの公的機関のものも)の多くもそうである。その人たちの多くからすると、国、公的機関の発表している情報だけから考えても「コロナはフェイク」と考えることは十分に可能であり、逆に「陰謀論者」と言われ馬鹿にされるのは屈辱であるため、公式の発表だけで主張を展開するための努力を惜しんでいないと思うし、論理的思考ができる人が多いと感じる。だから「コロナはフェイク」も「陰謀論者」も「Qアノン」も全部一緒くたに括っている人たちに適当なことを言われたくないよと私は思う。オウムは国の公式発表を情報ソースにしていたでしょうか?(していたのなら教えて欲しい)また、「コロナはフェイク」派の人たちには、皆に「死なないで欲しい、健康で自由で幸せでいて欲しい」と考えている人が多いと思うし、そこも大いに違うのでは?(オウムのことは不勉強なので、本でも読んでみたい。村上春樹の「アンダーグラウンド」は読んだな)

ま、「Qアノン」の多くが「コロナはフェイク」だと考えていると思うし、よく知らない人からして「コロナがフェイクだと考えている人」と「Qアノンとされている陰謀論者」がイコールではない、なんて理解できなくて無理もないかもしれませんが。

ただ、水道橋博士も上祐氏も「コロナはフェイク」は陰謀論に過ぎず、それを信じている人たちは少数派の偏った思想を持つ、多数派の正常な(?)人間たちからするとかわいそうな人たちと捉えているようであり(オウムに対する一般人からの見方と同じ)それが同様に世間からの見方なんだろうと改めて感じた次第。私のリアルの周りの人間からの私に対する見方も多かれ少なかれこうなんだろうなと、よりイメージが沸いた感じ。

上祐氏のこの動画内の話については気になる言葉がいくつもあったので、また書きたいな。基本的にとても好きである。日本人の多くにとって、あのオウムにいた上祐氏を「好き」なんていう人間は気持ち悪いのかな。特に当時を知っている世代は。私も最近まで彼がどんな人なのかよく知らなかったけど、とても魅力的な人だと思う。






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